156 赤軍の長、危険な遭遇
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りを見回した。そして一つの方向に一人の女性が浮遊していた。
「私はフローレンス。平和を正義とします世界の者です。赤軍の長、重信房子。貴女は護符や杖、剣を探し出します為に街を荒らしますのですか?」
「当たり前よ。私達の取引を邪魔したのは貴女ね?下衆が!」
「多くの人を巻き添えにします事を厭いません貴女も上品と思えませんが。それから『この世界』にはもう三つの道具、何れもございません」
「は!?」
「私達の世界に既に回収してあります。信じます信じませんはそちらの勝手ですが、ここで無意味な攻撃を続けますか?それとも「あちらの世界」で探しますか?向こうで仲間に確認してみては如何でしょうか?それでは」
フローレンスはその場から姿を消した。
(あの女・・・!!この機械なら解る筈・・・!!)
房子はとある高校生の持つ三つの異能の能力のうち、探知できる能力を使用した。だが、護符の気配は一切感じられなかった。
(あのフローレンスとやらが言ってる事は本当か・・・!!)
房子は日本上空から撤退する事にした。
(レバノンへ戻って修達と合流しないと・・・!!)
フローレンスは別の場所へと向かう。
(もう一つやらなければなりません事が・・・)
フローレンスは一人の女子高生・徳林奏子から藤木茂という少年の失踪の件について少しながらも詳細を知る事ができたのである。自分の卑怯と言われる行動で好きな少女に疎まれた事、そしてその少女は少年が失踪した事についてもっと早く許してあげればよかったと後悔している事。その少女こそ藤木茂救出の鍵になるとフローレンスは確信していた。
清水市のとある小学校。たまえととし子は体育の授業でマラソン大会に備えて一緒に走っていた。皆は寒さで大変だった。
「寒いね、たまちゃん」
「うん、でも『向こう』に言ってるまるちゃんは休めて良かった、って思ってるかもね」
たまえはまる子の事を思い出した。しかし、風邪で休んでいる者もいたが、それ以前の事情で休んでいる者もいる為、非常に少人数な感は否めなかった。その一方、笹山は友人達と走るが黙々と走る。脳内で「卑怯者」と呼ばれる行方不明の少年の事が頭から離れずにいた。
「藤木君、こんな寒い日にマラソンしなくてある意味運がいいかもしれないね」
「そうだね、まあ仮に行方不明になってなくても仮病で休んでいただろうね」
クラスメイトの山根強と永沢君男はそのように藤木を貶すような会話をしていた。
(やっぱり藤木君はそれでも休むのかな・・・?)
笹山はそう考えていた。
その頃、クローマー伯爵との交戦を終えて次に進んでいたかよ子達藤木救出班は学校の友達の事を考えていた。
「そういえばたまちゃん達は今頃マラソン大会の練習してるのかな・・・?」
「ああ、そういえばこ
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