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ペルソナ3 異界の虚影
中編
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いるだろう。僕は君たちの心に刺さった棘だ。やはり僕の存在も君たちの心残りなのさ。」
「ならここでその後悔も断ち切って前に進む。」
幾月は薄い笑みを浮かべたまま悠然と立ちはだかっている。
「ペルソナ!」
怒りのこもった声が響き渡った。
召喚されたサトゥルヌスがアギダインを放つ。強烈な火炎攻撃。だが幾月はそれを受けても大したダメージを受けた様子もなく、余裕の笑いを浮かべたまま炎の中から飛び出す。
続けて私が呼び出したシヴァのジオダインがヒットする。だが幾月は今度も耐えきった。
「さすがだね。でもまだまだだよ。」
幾月が笑い声をあげる。そして、その声とともに体が変貌し始めた。先ほどの怪物たちと同じように・・・。
しかしその姿はさらにひとまわり大きく、そして体は金色に輝いていた。見た感じ、怪物たちの親玉といった雰囲気だ。
怪物は既に言葉を発することも無く、意味不明のうなり声を上げている。
私が続けて呼び出したキュベレのメギドラが直撃したが、それをものともせずにこちらに迫ってくる。
次の瞬間、私はすごい衝撃で弾き飛ばされた。
一瞬、気を失いかけて、必死で意識をつなぎとめる。
気づけば床に倒れていた。全身が痺れて動かない。
目の隅に迫ってくる金色の怪物が見える。
私は焦ってもがこうとするが、どうしても体が言うことを聞かない。
(このままでは死ぬ・・・)
死を意識し、頭に絶望がかすめた時だった。
突然、目の焦点が合ったかのように、『その姿』がはっきりと見えるようになった。私に背を見せて立つ『その姿』。
巨大な怪物の前に、私をかばうように『彼』が立ちふさがっていた。
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