外伝〜灰と白銀の邂逅〜中篇
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どちらかというと”そっち”に近いかな。――――――私が所属している組織は斑鳩という名前の”侍衆”さ。」
「”侍”…………確か俺や貴女のように”太刀”を得物とする”東方風の騎士”のような存在で、”侍衆”はその”侍”達の集まりだったか。」
シズナの話を聞いて心当たりを思い出したリィンは静かな表情で呟いた。
「そうだよ。そして斑鳩は”忍び”と呼ばれている隠密部隊を擁していてね。で、その”忍び”達に君やメンフィル帝国の事を探らせた際にヴァンが君達に接触する情報を手に入れてくれたのさ。」
「その”忍び”とやらに”探らせた”という言い方からして、お姉さん、もしかしてその”斑鳩”という組織の上層部なのかしら?」
「中々察しがいいね。私はこれでも”副長”を任せてもらっているよ。」
「”副長”という事は貴女はその”斑鳩”という組織ではナンバー2の立場なのか………――――――それで、何の為に俺達メンフィル帝国軍――――――いや、灰獅子隊と行動を共にしようと考えていたのは………――――――もしかして、老師が関係しているのか?」
レンの質問に答えたシズナの答えを聞いて驚きの表情を浮かべたリィンは表情を引き締めてシズナに訊ねた。
「ふふっ、老師から話に聞いていた以上の”観の眼”を持っているようだね。――――――お察しの通り、老師に君の事を頼まれたんだ。『もし弟弟子に興味があれば、姉弟子として、この戦争で”剣聖”に”到ろう”としているリィンに力を貸すと同時に自身の過去や”力”に悩んでいるアヤツに”上には上がいる”事や”力は所詮力”である事を教えてアヤツの迷いを少しでも晴らしてやってくれ』ってね。で、私も君には興味があった上、私達斑鳩が活動を主にしている共和国を滅ぼして新たな統治者となった連合の情報を調べるにもちょうどいいと判断して、こうして君達に接触させてもらったのさ。」
「老師がそんなことを…………」
「というかよく”副長”の立場のアンタが単身で”灰色の騎士”達―――――メンフィル帝国軍に接触した上しばらく行動を共にすることをアンタの”組織”の連中は認めたよな……」
シズナの話を聞いたリィンが呆けている中ヴァンは呆れた表情で指摘した。
「ま、共和国の新たな統治者となった連合の上層部クラスに”繋がり”を持つ事は”斑鳩”として大きなメリットになるからね。まあ、一人だけせめて自分も一緒に行くと五月蠅い従者がいたんだけど………――――――さっきの戦いを見れば、君の事を私のように”合格”と判断してくれるだろうから大丈夫かな。」
「いや、それは”見ていれば”の話で、”この場には俺達以外誰もいない”じゃねぇか。」
「!(まさか――――――)」
ヴァンの指
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