外伝〜灰と白銀の邂逅〜中篇
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この子”が負けるなんて………」
「確かにその太刀は相当な”業物”だ。それこそ俺が今まで何度か目にした”宝剣”と呼ばれる類のもの以上の”業物”だと思う。だけど、俺のこの太刀は”特別の中の特別”だから、この太刀に対抗するならばそれこそ”神”や”魔王”自身が宿った業物でなければ無理だろう。……”剣士としての力量ではなく、得物の性能差”で貴女に勝てたようなものだから、”剣士としての力量は間違いなく貴女の勝ち”だろうから、得物の性能が同じなら間違いなく貴女が勝っていたよ。」
呆然とした様子で真っ二つに折れた自身の得物を見つめているシズナに近づいたリィンはある指摘をした後複雑そうな表情で呟き
「…………ふふ、老師の話通り、本当に真面目過な人物だね、君は。曲者揃いの兄弟子達も君のその可愛げのある所を見習ってほしいな。」
シズナは苦笑しながら振り向いてリィンを見つめた。
「―――――何はともあれ、私は君の実力を”合格”と認めたから、私で答えられる事なら”ある程度”答えてあげるから、遠慮なく聞いて構わないよ。」
「あら、そこは”何でも”じゃないのかしら?」
静かな笑みを浮かべてリィンを見つめて呟いたシズナにヴァンと共に近づいたレンは小悪魔な笑みを浮かべて訊ね
「”剣士としての力量でなく、得物の性能差”で勝ったんだから、さすがに”何でも”は欲張りすぎかな。」
レンの指摘に対してシズナはリィンの太刀――――――神剣アイドスをチョイと指差して無邪気な笑みを浮かべて答えた。
「……色々聞きたい事はあるが………まず最初に確認しておく。――――――貴女が俺の実力を確かめた”理由”は、俺――――――いや、俺達”灰獅子隊”が”貴女自身が共に行動をする相手として相応しいかどうかを見極める為か?”」
「え……………」
「…………………………」
「出会い頭に斬り合いをしただけなのに、あんたは何でそう思ったんだ?」
リィンのシズナへの問いかけにレンが呆けている中シズナは満足げな笑みを浮かべて黙り込み、ヴァンは目を丸くしてリィンに訊ねた。
「”あらゆる先入観を排し、あるがままを見て本質を捉えるという思考法、あるいは境地”……”八葉”の”観の眼”だね。」
「………さすが”八葉”の系譜で、それも”剣聖の域に到っている”使い手だな………」
「ふぅん?お姉さんは勝負の前の名乗りの時に”八葉一刀流”ではなく”黒~一刀流”って宣言したけど、リィンお兄さんの事を”弟弟子”と呼んだこといいお姉さんの剣技がどことなく”八葉一刀流”の剣技に似ている事といい、もしかして”黒~一刀流”とやらは”八葉一刀流”の亜種の流派のようなものなのかしら?」
シズナが答えを口にするとリィンは苦笑しなが
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