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私の中に猫がいる 完結
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 ケーブルで行くので、近い駅で待ち合わせをした。私、大学の1年の時に通ったところだった。リュックに朝から仕上げたお弁当とか、着替えのTシャツ、タオルなんかを詰め込んで、今日はスリムジーンズにキャスケットを被って出掛けた。

 やっぱり、早坂さんは、先に来ていた。彼も、今日はコットンパンツでラフな格好だった。

「おはよう 天気が良くてよかったよね」と、笑顔で挨拶してきた。

「ええ でも、あんまり暑いのも 山の上だから、涼しいかしら」

「どうだろう ケーブル乗り場までバスだよ あっち」

 ケーブルを降りてから、又、バスに乗って、アスレチックの受付で、早坂さんは予約を事前にしていたみたいだった。いろんなコースがあるみたいだったが

「私 水上はダメ 濡れたら、着替えないもの」

「じゃぁ 最初は、ノーマルなやつから リュックは僕が持つよ」と、代わりに背負ってくれた。

 私は、自分で思っていたよりも腕で支えるチカラが無くって、ぶら下がるのは駄目で、時々、早坂さんの手助けもあって、なんとか。だけど、バランスを取るものは、プチが

「俺が、ファーっていうタイミングで行けば、大丈夫だよ」

 なるほど、プチの掛け声に合わせて、トットットとこなしていけた。

「すずりちゃん こっちは、すごいね 飛び跳ねるようだったよ で、掛け声みたいなのが聞こえていたけど‥ 気のせいかなぁー」

「うふふっ 私の気合ですよー これで、とりあえずのコース終わりですね 汗かいちゃった ねぇ 早坂さん どこかでお弁当食べて、休憩」

 木陰のあるベンチを見つけて、座った。お弁当を広げると

「わぉ すずりちゃんの手づくりかー 感激だよ 立派に奥さん出来るね」

「早坂さん 私だって 一応、女の子してますもんで 家でも、お母さんの代わりにお料理作る時もありますよ」 

「そうなんか 普通のお嬢さんか思ってた」

「早坂さん 私 ごく普通です」

 早坂さんは全部おいしそうに食べてくれた。

「うー うまかったよ あのさー すずりちゃん そろそろ その早坂さんって呼ぶの止めない? しゅん(舜)でいいよ」

「はい でも、急に そんな」

「いつまでも 間が、縮まんないよ 僕も、すずりちゃんと呼ぶことにしたんだ あっ コーヒー買ってくるよ コーヒーで良い?」

「あっ 私が行きますよ」と、言うと、良いから座ってなさいと言って、お店のほうに、もう、歩きだしていた。その間に私は、

「舜さん? 間あき過ぎるかな、他人みたい 舜ちゃん? 軽いかな 舜 慣れ慣れしすぎるかな」と、練習してみた。

「しゅん で いいんじゃぁないか 俺にだって呼び捨てだろう」と、プチが言っていた。

「今度は、空中のほう
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