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非日常なスクールライフ〜ようこそ魔術部へ〜
第110話『夢現』
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の……?」

「覚えてねぇのか? お前らの勝ちだよ。すげぇ戦闘(バトル)だった。見ていて痺れたぜ」

「そっか。良かったぁ……」


恐る恐るの質問だったが、その答えを聞いて一安心した。こうして自分と結月がぶっ倒れるまで戦った甲斐があったのだから。
それに、格上相手に勝てたという時点で既に嬉しい。


「──そういや少し気になったんだが、お前あのメガネ男の"バリア"に気づいてたのか?」

「……え? どういうこと?」

「だってよ、トドメ刺す時に直接触れて吹き飛ばしただろ? あれって、予めバリアを張るってわかってねぇと無理じゃねぇのかなって。あいつが初めにバリアを使った時って見えなかったんじゃないのか?」

「え? あぁ……あ? うん? あれ、何でだろ……?」

「無自覚かよ!?」


ようやく頭が冴えて試合のことをだんだんと思い出してきたが、伸太郎の言うことに心当たりがない。"バリア"って何のことだろう。

……いや、強いて言えば、記憶の最後にそんなものを見たような気がする。あれが"バリア"だとすると、試合中に大技を防がれたのはそれが原因に違いない。なるほど、それが正体だったのか。

パズルが1欠片ずつ埋まっていくように、記憶と謎が補完されていく。そうだ、そういえばあの時、


「……終盤、周りが炎に囲まれて逃げ場がなくなって、大きい人に斧を振り下ろされようとした時。ふと頭の中をよぎったんだよ。俺が風を放ったら、バリアで防がれてる様子がさ」

「は、何だそりゃ?」

「自分でも何言ってるのかよくわかんない。でも、それで遠距離じゃダメだって思ったんだ」


ちょうど最後の作戦を思いついた時のことだ。いや、正確には"それを知ってから"作戦を建てた。
この時頭の中に浮かんだのは、『お互いが空中にいて、自分が風を放ち、それをバリアで防がれた』シーン。その後どんな風に思考回路が機能したかは覚えていないが、『相手を空中に打ち上げ、ゼロ距離攻撃で撃ち落とす』という作戦をすぐに導けたのは、自分でもよくやったと思う。


「不思議なこともあるもんだな。"未来予知"みたいなもんか?」

「言われてみると、そんな感じなのかな……?」

「だったら超強くね? 要は相手の行動が読めちまうんだろ?」

「確かにそういうことにはなるけど、でも俺にそんな力なんて──」


そこまで言いかけて、ふと思い止まる。


──そういえば、あの夢は何なんだろう。


「予知」と聞いて、「予知夢」という言葉が真っ先に脳裏に浮かんだ。
というのも、晴登は今年に入ってから、不思議な夢を何度も見ている。
草原に1人で立ち尽くしているだけの夢。
天気が代わる代わる移り変わっていく夢。
時々
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