戦力分断
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「はい」
「これ!!私たちが出した依頼書なんだよ!!」
「え!?そうなんですか!?」
どうやらここにいる人たちが命懸けでこの依頼を出した本人だったらしい。居場所すらわかっていなかった俺たちからしたら本当にラッキーである。レオンたちと分断されてなければなおよかったけど・・・
「こんなガキを寄越すなんて・・・俺たちのことをなんだと思ってるんだ」
「おい、ユウキ」
確実に俺たちに聞こえるような声でそう言ったのはユウキさん。彼の他にも同じような感想を抱いている人は多いようで、皆さんざわついているようだった。
「みんな!!失礼だよ」
「大丈夫ですよ・・・えっと・・・」
「私はジェリー!!このチームのサブリーダーをやってるわ?」
「チーム?」
自慢げに胸を張って見せる簡単に髪を束ねたぢけの黄緑色の髪の女性。ジェリーさんの言葉に首を傾げると、その後ろにいたユウキさんが答える。
「俺たちは現国王・バリーザウィッチを殺すために集まってチームを作ったんだ」
「その名も【キラー・ハンター】!!」
「意味同じじゃないですか?」
「それは突っ込んじゃダメよ、シリル」
しっかりものなのかと思っていたジェリーさんだったが、意外とポンコツの分類に入るような気がしてきた。こんな人がサブリーダーで大丈夫なのか?
「でもフィオーレの魔導士は優秀だって聞いてるからね!!これは頼もしい戦力だよ!!」
「待てよ。こんなガキが本当に戦えるのかよ」
ジェリーさんが纏めてくれようとしていたにも関わらず、相変わらず敵意剥き出しのユウキさん。言いたいことはすごくわかるんだけど、ここまでの態度を取られるとさすがにムッとしてしまう。
「そんなに納得できないなら、俺たちの力を見せましょうか?」
「ちょっとシリル」
挑戦的な言葉を返した俺をウェンディが慌てて止める。ユウキさんもこれを受けてこちらを睨み付ける。
「そこまでの自信があるんだ?」
「はい。なぜなら俺、あなたが敵意剥き出しだった、ティオスを倒した者なので」
「「「「「!?」」」」」
この発言にまたもざわめき出す。そりゃそうだよね、この国をこんなにした存在がこんな子供に負けたと言われたら、さすがに信じられなくなってしまう。
「ウソつくな!!じゃあさっき街にいたあいつは誰なんだよ!!」
「あぁ・・・あれは・・・」
「ティオスではなくて別人なんですよね・・・」
「そもそも、髪の色が違ったでしょ?」
「・・・あ!!」
シャルルの言葉でしまったといった顔になるユウキさん。言われてみれば、レオンは顔立ちこそティオスと瓜二つになってしまったけど、髪の色は金髪のままだから、そこが大きな違いでもある。それに身長も伸びきってはいないから、本物のティオスより
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