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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
戦力分断
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引いていた女性がそんな声を出すと、扉のロックが外れる。扉なのにウィンドウなのはすごく気になる・・・

「あれ・・・」
「何か変だよね」
「確かに〜・・・」

中に入るとすぐに違和感が襲ってくる。それもわずかな違和感ではない。気になる点が多すぎる。

「埃が・・・」
「人が住んでる感じがしないよね」

入ってすぐに咳き込みそうになってしまうほどの埃が溜まっているのだ。合言葉を使ってまでロックしているにも関わらず、こんなことはまずありえない。
おまけに、こんなに生活感がないにも関わらず、人の匂いがするのだ。それも、この三人のものだけではない。もっと多くの人の匂いがする。

「ねぇ」
「はい?」
「君たちはここで待ってて。見られると困るから」
「「「「??」」」」

ミハエルさんに言われるがままに出入り口付近のところで待っていると、ユウキさんがガサガサと床で何かをしている様子。気になってじっと見ていると、そこにはパスワードを打ち込むようなタッチパネルが隠されており、彼はそれを操作しているようだ。

「すごい厳重・・・」
「そこまでしなきゃいけないんだ・・・」

改めてこの国の現状を見せつけられたようでなんだか悲しくなってくる。その間にも三人はパスワードの入力を終えたようで、何もなかったと思っていた床の一部を取り外すと、俺たちを手招きする。

「いいよ、付いてきて」
「「失礼します」」

どうやらそこからは地下に続いているらしく、人の匂いもそこからすることから、彼らは民家をダミーにして地下で生活をしているみたい。だからあそこまで生活感がなかったんだと、ここで気が付いた。

「みんなぁ、今戻ったよ」
「お帰り!!」
「ユウキ兄!!ご飯は!?」
「ごめん忘れてた」
「「「「「えぇ!?」」」」」

どうやら彼らは食料調達に出ていたようだが、ティオスそっくりに成長してしまったレオンを見て肝心のそれを忘れていたらしい。それを聞いた子供たちは残念そうだったけど、その人数が明らかに多い。大人たちも多くの人数が集まっており、以前の国の出来事を思い出してしまった。

「もしかして皆さんは闇ギルドの支配から逃げるためにここに集まっているんですか?」

思わず口に出して聞いてしまった。すると、数人が目を細めた後、うなずいてから女性の方が口を開く。

「あなたたちはなんであんなところにいたの?」
「俺たちは実はこういう依頼を受けてきたもので・・・」
「依頼者の場所もよくわかってないんですよね・・・」

彼らはこの依頼者側の人間だということはわかるので依頼書を見せる。可能なら情報が入手できればラッキーと思っていたら、それ以上の結果が返ってきた。

「え!?あなたたちフィオーレの魔導士なの!?」

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