戦力分断
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間違っている。
彼らの後ろにいるシリルたちに目をやると、彼らもそれがわかっているようで動けない様子。その間にもこの国を占拠している闇ギルドの部隊は集まってきており、これ以上は俺たちも彼らも危険に犯されることは目に見えていた。
「仕方ない・・・シェリア!!ラウル!!」
「うん!!わかった!!」
「了解!!」
正面にいるシリルたちにも目をやる。彼らにアイコンタクトを送ってみるが、イマイチわかっていないのか、反応が薄い。
「レオン!!もう無理だよ」
「早く行こ!!」
「・・・わかった」
あいつらがわかっているかかなり微妙だが、このままでは俺たちの目の前にいる彼らも大変な目に合うかもしれない。そう考えれば少しでも早く動かなければならない。
(しかし、これからどうするべきか・・・)
二人を連れてその場から屋根の上へと飛び移る。
「レーーー」
名前を叫ぼうとしたシリルにアイコンタクトを送る。それでようやく理解した彼は、ぐっと口を塞ぐ。
「まさかこんな形で別行動になるとは・・・」
シリルside
民家の屋根に飛び乗ったレオンたちはそのまま屋根伝いにこの場から離れていく。
「待て!!ティオス!!」
「逃がさねぇ!!」
それを見て興奮状態だった二人はそのまま追いかけようとした。しかし・・・
「ユウキくん!!ミハエルくん!!」
二人の後ろ・・・つまりは俺たちの後ろから聞こえた声で彼らは正気を取り戻した。
「何してるの!?こんなに騒ぎを大きくして!!」
「ぐっ・・・」
「ごめん、行くぞ、ユウキ」
悔しそうな表情で奥歯を噛みながら、ミハエルと呼ばれた青年にうなずくユウキと呼ばれた青年。
「・・・って、そんな呑気に構えてられないや」
状況を理解することに手一杯になっていたけど、今ここに取り残されているのは俺たちだけ。闇ギルドの部隊はレオンたちとユウキさんたちを追いかけようとしているようだけど、この状況では確実に俺らも巻き込まれる。
「君たち何してるの!?」
すぐにここから離れようとしたその時、先ほどの二人を連れ戻しに来たであろう女性がこちらに気が付いた。
「ここにいたら捕まっちゃうよ!!あいつら何するかわからないから」
「え?」
「うわっ!!」
俺とウェンディの手を引いてそのまま走り出す女性。その後ろには先の二人も付いてきており、ますます訳がわからなくなっていた。
「オープンザウィンドウ!!」
「その合言葉そろそろやめない?」
状況を理解できないままたどり着いたのは普通の民家。俺たちの手を
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