第六百二十九話 草原の観光その四
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「ちゃんとね」
「そうなのね」
「日本なんか観光も凄いけれどね」
連合四大国の一国であるこの国は観光産業もかなりのものであるのだ、そこで暮らしている者も国家としての収益もかなりのものだ。
「その日本と比べたら」
「やっぱりなのね」
「かなり地味だけれど」
それでもというのだ。
「産業としてね」
「成り立っているのね」
「それでもね」
「だからいいのね」
「本当にモンゴルはスローライフだから」
そうしたお国柄でというのだ。
「観光もね」
「そんな風で」
「のんびりしてると言えば」
「のんびりしてるのね」
「そうなのよね」
「何か世界帝国から随分変わったわね」
「だから戦わなかったら」
それならというのだ。
「もうね」
「モンゴル人は穏やかなのね」
「そうよ、草原で羊や馬と一緒に平和に暮らす」
「そうした人達ってことね」
「誰にも邪魔されないしね」
ナンは笑顔でこうも言った。
「草原には来ないから」
「まあそこに資源がないと」
コゼットも言った。
「ちょっとね」
「誰も来ないわね」
「そうよね」
「だからね」
それでというのだ。
「モンゴル人はそれで満足しているから」
「いいのね」
「観光についても。贅沢しなくても」
「連合の他の国みたいに」
「それでもね」
「生きていけるのね」
「それも幸せにね」
ただ生きるだけでなくというのだ。
「それが出来るから」
「いいのね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「世界帝国を築かれたチンギス様は」
その彼はというと。
「今も偉大な方としてね」
「尊敬されているのね」
「崇拝されてるわ」
「神様にもなってるの」
「モンゴル人にとってのね」
「神格化されたのね」
「だから皆様付けよ」
そうして呼んでいるというのだ。
「モンゴルだとね」
「英雄神ね」
「まさにね」
その通りだというのだ。
「あの方それにね」
「それに?」
「ボルテ様もね」
チンギス=ハーンの正妻であった女性である。
「そして四人の息子さん達も」
「ジュチ、チャガタイ、オゴタイ、トゥルイね」
「この方々もね」
「神様なのね」
「至高の四兄弟神ってね」
その様にというのだ。
「言われているわ、それにフビライ様もね」
「元の皇帝さんね」
「モンゴルではハーン様よ」
そちらの立場になるというのだ、中国の皇帝ではなくモンゴル帝国の支配者であるその立場だというのだ。
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