第三百二十八話 大晦日その十三
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美沙さんはその場を後にした、するとまた入れ替わりでだった。
千歳さんが来た、千歳さんはカルピスを自分の席に置いてそのうえで僕に対してこんなことを言った。
「カルピスもいいですよね」
「甘くてね」
「はい、ちょっと久し振りにね」
「千歳さんカルピス好きなんだ」
「冷えて氷を入れた。そして」
僕に笑ってこうも話した。
「サワーも」
「そっちもだね」
「好きでして」
「よく飲むんだ」
「はい」
そのカルピスサワーもというのだ。
「実は」
「そういえば甘いお酒もね」
「好きです。それで今夜は」
この時のことも話した。
「あの人と一緒に行って甘酒を」
「カルピスでなくて」
「寒いですから」
だからだというのだ。
「ですから」
「皆そう言うね」
「そうですか、ただ寒いので」
「同じ甘くて白いものでも」
「今夜はです」
「甘酒だね」
「それを飲んで」
「楽しんでくるね」
「そうします、あとお神酒も」
新年のそれもというのだ。
「おとそとして」
「飲んで来るんだ」
「そうしてきます。一年の終わりに」
「楽しんできてね」
「そうしてきます」
「この一年千歳さんも色々あったよね」
「はい、楽しかったです」
僕に笑顔で応えてくれた。
「旅行も運動会も文化祭も」
「全部だね」
「そうでした、そしてその一年の終わりに」
「今夜は」
「あの人と一緒に最高の一夜を過ごしてきます」
「そうしてね」
「そうしてきます」
こう言ってだった、千歳さんも自分尾場所に戻った。僕はここでお庭に出た。そしてそこでまた出会いがあった。
第三百二十八話 完
2021・4・15
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