第二章
[8]前話
「食べることだよ」
「そういうことなんだ」
「けれど安いだろ」
お爺さん鼠はチミー=ウィリーに笑って言いました。
「それならいいんじゃないか?」
「確かに。それに僕は鼠だからね」
「栗鼠と一緒だろ、殻位簡単に齧って割れるだろ」
「勿論だよ」
チミー=ウィリーははっきりとした声で答えました。
「これ位は何でもないよ」
「じゃあ齧って割ってだよ」
「全部食べろていうんだね」
「そう、それでいいね」
「安いのには理由があるんだ」
「殻があっても安いと思うけれどどうだい?」
「まあそうだね」
チミー=ウィリーはお爺さん鼠の言葉にそれもそうだと頷いてそうしてでした。
買った胡桃を全部家まで持って帰ってそのうえで殻を一つ一つ齧って割って中にある美味しい胡桃を食べました。
そして数日後チミー=ウィリーは森を歩いている時にまたであったピーターラビットのお父さんにお話しました。
「今もそうしてですl
「齧って殻を割ってだね」
「そうして胡桃を食べています」
こうお話するのでした。
「美味しいですよ」
「多分中身だけだともっと高いね」
ピーターラビットのお父さんはチミー=ウィリーのお話を聞いてこう答えました。
「そうだったね」
「やっぱりそうですね」
「けれど殻があってもね」
「値段もお話しましたね、今」
「安いよ、トータルで見てかなりいい買いものだったと思うよ」
「そうですね、肝心の中身も美味しいですし」
その胡桃もというのです。
「それなら」
「うん、よかったと思うよ」
「そうですね、じゃあ暫くはです」
「胡桃を楽しんでいくね」
「自分で割って」
その殻をというのです。
「そうしていきます、それであのお店でまた」
「買うね」
「殻があっても確かに安くて美味しいので」
このことは事実だからというのです。
「そうします」
「全部いいことはないけれどトータルでよかったらね」
「それでいいですね」
「世の中何でもそうだね」
ピーターラビットのお父さんはチミー=ウィリーに言いました、そしてチミー=ウィリーもその通りだと頷きました。
チミー=ウィリーのお話U 完
2021・3・31
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