暁 〜小説投稿サイト〜
おっちょこちょいのかよちゃん
155 勇ましき王妃、ラクシュミー
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
クトリア女王、様・・・」
 クローマー伯爵は光となって消滅した。
「アンタ、凄い活躍やったで!」
「うん、小学生とは思えんな!」
 上市と高田はかよ子とその杖を凄く思った。
「あ、ありがとうございます・・・。あ、そうだ、今、あの男の人が『ヴィクトリア女王』って呼んでたんだけど、その人って・・・?」
「それは戦争主義の世界の女王の一人だ。この世界が戦争主義の世界に染められた理由の大半はその女王に仕える者達の攻撃によるものなのだ」
 ラクシュミーは説明する。
「あの女王は嘗てイギリスの女王だった。あの者達は多くの国を自分の物にしようと欲張りで私は好かん。私は生前、インドを治めていたが、イギリスは私がいた国まで占領し、好き勝手な事をしてくれた。私の国も支配されじと反乱を起こしたが、結局は報われなかった」
「そうだったんですか・・・」
「この地でも好き勝手されたくない。それでフローレンスとイマヌエルによってこの平和を正義とする世界の人間となったのだ。杖の所有者達、お前達の目的は敵の世界にいるとされる少年の救出だな?」
「はい、藤木君を連れ戻すのが私達の役目です」
「そうか、この先はかなり危険な戦いになるだろう。お前達、確か日本という国の発展に尽くしたものの一人だな?」
「如何にも。清水の次郎長と申す」
「この娘達の支援に尽くすが良い。我々はこの一帯を取り返しに行く。行くぞ、上市明日香、高田あや、皆の者!」
「は、はい!」
 ラクシュミーは自身の兵と共に上市、田と共にその奥へ進んだ。
「あの人、カッコよかったなあ・・・」
 かよ子はラクシュミーに見惚れていた。
「ああ、あの女の人はまるで神様じゃ!」
 友蔵が大袈裟に賞賛した。
「あの者も国の為に平和を願っていた者だからな・・・」
 石松はそう評価した。そして皆は目的の地へと進んでいった。

 ラクシュミーは手下の兵や高田、上市と共にクローマー伯爵が拠点としていた建物を襲撃した。
「これで完了か・・・。二人共、本部や周囲を守備している者にも連絡だ」
「はい」
 上市が通信機を取り出して連絡を取ろうとする。
「こちら領土攻撃班、上市明日香。東側の領土を取り返しました」
『了解しました。お疲れ様です。本部守備班の一部をそちらに移動させます』
 フローレンスの返答する声が聞こえた。
「それでは我々も進むぞ」
 そしてラクシュミーは杖の所有者の事を考える。
(杖の所有者よ、先に先に進むのだ・・・。平和を手にするために、これ以上命を落とす事のないように・・・)

 本部ではかよ子の母が娘達の班が突破できた事にホッとしていた。
「まきちゃん、かよちゃん達次進めるね」
「はい、あの子ったらおっちょこちょいだからホント心配で・・・」
「山田かよ子ちゃんは領土
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ