第百八話 怪物達、世界を語るのことその八
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劉備がだ。二人に尋ねた。
「それでなんですが」
「連中の今の居場所ね」
「そして倒し方ね」
「何処にいるんですか?今は」
「赤壁よ」
「そこにいるわ」
そこだとだ。二人は話した。
「あそこは独特の磁場があってね」
「そこで力を蓄えているのよ」
「またか」
関羽はそれを聞いて目を鋭くさせた。
「懲りない者達だ」
「あそこに潜んで隙を窺っているわ」
「注意してね」
「わかりました」
ここまで聞いてだ。劉備は。
強い顔でこくりと頷きだ。それからだった。
今ここにいる全員にだ。こう言ったのだった。
「では今からです」
「はい、今からですね」
「これからなのだ」
「出陣の準備に入ります」
そうするというのだ。
「赤壁に向けて」
「わかりました。では今より」
「戦の準備なのだ」
関羽と張飛が応えてだった。
そうしてだ。彼等は出陣の用意に入った。全軍がだ。
その中でだ。黄蓋が周りに話す。
「その赤壁じゃがな」
「ああ、揚州だったよなあそこは」
「そうじゃ」
その通りだとだ。彼女はダックに話した。
「そこにある」
「水だよな」
「そうじゃ。じゃから水軍が重要になる」
「船の上での戦いか」
「それは経験があるか?下手をすれば酔うぞ」
「ああ、そういうのもあるぜ」
ダックは気軽にこう黄蓋に話した。
「戦う場は色々だったからな」
「ふむ、そうだったのか」
「私がイタリアで修業をしていた時のことだけれどね」
アンディが出て来て話す。
「船の上で戦ったりもしていたから」
「あれはあれで楽しかったよな」
ダックは笑ってアンディに応える。
「揺れるのがまたな」
「雰囲気が出ていて」
「そういうことだからな。皆経験はあるぜ」
「それはよいことじゃ」
それを聞いてだ。黄蓋は満足した笑みで述べた。
「では御主達は安心してよいな」
「泳げるしいざという時にもな」
「大丈夫だよ」
「ならよい。しかし問題はじゃ」
ここでだ。黄蓋は眉を顰めさせた。
そうしてだ。こう言うのだった。
「あの地にはあの地で風土病があるからのう」
「それなら任せておいてくれるかのう」
今度出て来たのはリーだった。
「わしの漢方医学に」
「おお、御主がおったな」
「左様。薬のことなら任せてくれるか」
こうだ。中華服の広い袖の中に手を入れ腕を組み一礼してから述べた。
「あの地の風土病についても」
「頼めるか。それではじゃ」
「うむ、それではじゃな」
「あの地の風土病については穏が詳しい」
「はい、御呼びですか?」
その陸遜も出て来た。
「あの場所の書もありますから」
「それを読んでじゃな」
「何しろ地元です」
陸遜はこのことも話す。
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