第四百七十二話 【訓練】流れる汗その九
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「別の世界に行き来することはやはりよくないのかしら」
「そうですね」
アンリエットはフレイのその言葉に応えた。
「時間のこともこのことも本来人が出来ないこと」
「そう考えると」
「私達はそれぞれの世界にいることが普通で」
「そこで生きていくべきなのね」
「そして別の世界に行くことは」
このことはというと。
「本来有り得ないこと」
「人としては」
「だからこうした戦いがなければ」
「私達の世界で私達の為すべきことをしていく」
「それが筋なのかと」
「そうだな、だからこそスサノオは俺達に別の世界では年齢を重ねない様にしている」
ドイツも言ってきた。
「本来いるべき世界でない世界でのことだからな」
「そうした話もわかる様になってきたな」
翔悟はここまで皆の話を聞いて述べた。
「俺も」
「翔悟もなのね」
「ああ、何とかにしてもな」
モモタロウを連れている早穂に答えた。
「そうなってきたよ」
「そうなのね」
「色々な世界巡ってきてな」
「色々な人と出会ってね」
「そうしていってな」
「変わったわね」
「やっぱり成長したよな」
「かなりね」
早穂はこう答えた。
「本当に」
「そうだよな」
「人は成長するから人です」
ベクターが優しい理知的な笑みで述べた。
「だからこそ人は素晴らしいのです」
「そうなんですね」
「今そのことを痛感しています」
翔悟にこうも言った。
「リムル様の下にいてそして」
「こうしてですね」
「それぞれの世界も巡って」
そうしていってというのだ。
「以前の自分が実に愚かだったとです」
「思われてますか」
「まことに」
「ベクター殿はこうした方だ」
紅丸が確かな声で述べた。
「普段は地味だが冷静にな」
「色々考えていてですね」
「お話もしてくれる」
「そうした方ですね」
「俺もそう思う」
「そう思うなら俺もです」
翔悟も応えた。
「まことに」
「そうですよね」
「というか」
伊織が言った。
「皆やっぱり色々あって成長していってるのよね」
「そうよね、最初は頼りなくてもね」
やよいも言ってきた。
「それがね」
「どんどん成長してね」
「よくなっていってるのよね」
「そうよね」
「人によってはある部分だけ成長しない人もいるけれど」
こう言ったのはラムだった。
「頭が」
「おいらじゃないっすね、それは」
コブタは自覚していなかった。
「今や天才クラスっすよ」
「そう思っているならいいわ」
ラムはそのコブタにこう返した。
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