第百七話 曹操、司馬尉に詰め寄るのことその十
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場所にだ。
巨大な火柱があがり無数の氷の刃が起こった。それを見てだ。
陳宮も華雄もだ。蒼白になって言った。
「な、何なのですこの炎は」
「まさかあの二人も」
「当然よ。私達も狐の血が入っているのよ」
「術は使えるわ」
二人もだ。姉と同じくだった。
その悠然とした笑みを浮かべだ。言ってきたのである。
「私は炎」
「私は氷よ」
司馬師と司馬昭がそれぞれ言う。
「それが使えるのよ」
「こうしてね」
「あのむかつく姉だけちゃうんやな」
張遼はそのことに歯噛みしながら述べた。
「ほんま難儀な奴等やな」
「そやな。何処まで嫌な奴等やねん」
ロバートも言う。話し方は張遼と似た感じになっている。表情も。
「おまけにそこの眼鏡にチビもおる」
「ははは、于吉といいますので」
「左慈だ」
「そんなもんわかっとるわ」
二人の名前自体は覚えているというのだ。
「御前等のその胡散臭さを言うとるんや」
「そうよね、一体何なのよあんた達」
「今だに正体不明なんだがな」
ユリにリョウも続く。
「こっちの世界の人間でもないし私達の世界の人間でもないし」
「では何なのだ」
「それはあの方々がお話してくれます」
「俺達から言うことはない」
こう言ってだった。二人はだ。
やはり何も言わずだ。それでだ。
その場から消えたのだった。司馬尉の妹達もだ。
それぞれ自分達の前に黒い渦を出して姉と同じ様にして消えた。それからだ。
彼等は姿を消した。そうして都から姿を消したのだった。かくして司馬尉は宮廷から消えだ。謀反人と正式に定められたのだった。
だがそれは終わりではなかった。今度も戦いのはじまりでしかなかった。
第百七話 完
2011・9・7
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