第三百二十八話 大晦日その一
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第三百二十八話 大晦日
遂に十二月三十一日、大晦日になった。
僕は起きるとすぐに食堂に行ったが。
「今日で終わりね」
「そうよね」
「一年長かったけれど」
「これでね」
八条荘の皆が話していた。
「今年は色々あったけれど」
「今日でそれも終わりね」
「そう思うと感慨あるわね」
「本当にね」
こんな話をしていた、そして。
皆それぞれ今日はどうするかも話していた、その中で香織さんが僕に言ってきた。
「義和、今日は」
「うん、夜になったらね」
その香織さんに話した。
「まずはね」
「お蕎麦を食べて」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「お寺に行こうね」
「そうね、まずは八条寺に行って」
「その前に教会行こう」
こう香織さんに話した。
「キリスト教のね」
「キリスト教のなの」
「そこに行って」
そうしてだ。
「それからね」
「お寺なの」
「そうしよう」
「キリスト教ね」
「お寺に神社に天理教の教会も行くけれど」
それでもだ。
「ここはね」
「キリスト教もって思ったの」
「どうせならね。もう色々な神様にね」
「顔を出すのね」
「それもいいかなって思ってね」
香織さんに笑って話した。
「それでなんだ」
「最初はなの」
「キリスト教の教会に行こう」
「そういえばキリスト教の教会もあるわね」
「八条町にはね」
「そうよね」
「日本人は信仰心が薄いって言われるけれど」
これは自嘲が自責か自覚かはその人それぞれの解釈だろうか。
「色々な宗教があるからね」
「他の国とはそこが違うわね」
「中国もそんなところあるけれどね」
「あそこも仏教とよね」
「道教が一緒にあるから」
それで西遊記なんか神様も仏様も出て来る。
「日本と同じかな、韓国は違うけれどね」
「韓国はあれよね」
「昔仏教を大弾圧したら」
李氏朝鮮の初期にだ。
「中国でもあったけれど」
「あそこは極端だったわね」
「そうしてね」
それでだ。
「儒教、朱子学を国教にしているよ」
「そうだったわね」
「それでも仏教もあるけれどね」
「今はキリスト教の勢力強いのね」
「そうみたいだね」
仏教と半々か少し強い位らしい。
「あそこは」
「それでカトリックとプロテスタントも」
「日本よりもはっきりとね」
「分かれてるらしいわね」
「日本だとね」
それこそだ。
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