第百七話 曹操、司馬尉に詰め寄るのことその六
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「ですからこの場にです」
「うち等がおるんや」
あかりが関羽達に不敵な笑みを浮かべて応える。
「あの女が何をしてもや」
「封じます」
月もいる。その顔は。
既に戦う顔だ。その顔で言うのだった。
「私達全員の力を使って」
「おそらくはだけれど」
神楽もだ。その顔には緊張がある。
「司馬尉は尋常な相手じゃないわ」
「妖気っていうんやな」
あかりもだ。既に戦いの前の顔になっている。
「それが洒落にならんまでに高いやろな」
「妖気がかよ」
「そや、魔物とかいうのやないで」
あかりがまた話す。
「邪神っていう感じやな」
「それではオロチやアンブロジアと同じではないか」
関羽はその話を聞いて言った。
「完全にだ」
「そう思います、私も」
ナコルルもだ。そのことについて言った。
「あの人はおそらくは尋常な方ではありません」
「そうした相手とこれから対峙するか」
「尋常な話じゃなくなるな」
趙雲と馬超もだ。ナコルル達の話を聞いてあらためてだ。
身構えた。まだ司馬慰は来ていないがそれでもだ。
そうしてだ。司馬尉を待つ。やがて。
一行のところにだ。周泰が来て報告した。
「来ました」
「わかりました」
劉備がだ。真剣そのものの顔で彼女の言葉に頷く。
「それではです」
「いい?ここからが正念場よ」
曹操もだ。いよいよだった。
司馬尉を待つ。そしてその司馬尉がだ。
帝の前に来た。供は二人の妹達だ。彼女達を後ろに従えさせてだ。
堂々と宮廷に来た。そのうえで帝の前に妹達と共に参上してそのうえでだ。膝を折って拝謁してそれからだ。平然とした顔でこう言った。
「物々しいですね」
「聞きたいことがあるわ」
曹操だが。司馬尉に対して最初に言った。
「定軍山への出兵だけれど」
「そのことが何か」
「夏侯淵が襲われたのよ」
「そうなの」
「ええ、そのことだけれど」
こうだ。司馬尉に対してさらに問い詰める。帝の前であるがだ。
それでも誰もが緊張しきった空気の中にあった。帝の前なので摂政であり太子でもある劉備以外は剣を持っていない。それでもだ。
誰もが何かあれば戦おうとだ。身構えていた。その中でもだ。
司馬慰は平然としてだ。こう言ったのだった。
「あの娘達は兵達に襲われたのよ」
「兵に?」
「白装束の者達にね」
そのことをだ。話に出した。
「それにオロチや刹那といった連中にね」
「あの都での戦いで出たという彼等ね」
「そう、そして」
曹操の言葉がさらに鋭いものになる。
「夏侯淵達があの山に行くということを知っていたのは」
帝の前なので真名では呼ばずそうしている。そうしながらだ。
曹操はさらにだった。司馬尉を見据えて問う。
「摂政で
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