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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
大荒れの予感
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プしに行く?」
「この感じだとコールドもありえそうだし、逆に試合が伸びる可能性もあるよね」
スコア的には5点差。七回制、五回7点差コールドが採用されている女子野球であれば、この三回終了時にアップを開始しておきたい。
しかし、リードしている明宝の投手が安定していないため、次の試合開始時間が読めず彼女たちはこれからどうするべきか迷っていた。
「なんだ?お前らまだアップに行ってなかったのか?」
そこにやってくる若い男性。彼はいまだにスタンドにいる少女たちがいることに困惑している様子だった。
「マッチー、まだ試合続くかな?」
「だから先生をあだ名で呼ぶなって」
ツインテールの少女の頭を鷲掴みにする男性。見慣れた光景に他の少女たちは盛大に笑い、掴まれている少女はアワアワとしている。
「もうすぐにでも試合は終わるよ。たぶん次から明里が投げてくるよ」
「え?もう菊池を使うんですか?」
あわてふためく少女の反応に満足したのか、ニヤリと笑みを浮かべて近くのベンチへと腰掛ける男性。彼のその言葉には、全員が首を捻っていた。
「昔なら意地でも代えなかったけど、随分丸くなったからね。真田監督は」
手の内を理解しているかのような不敵な笑みを浮かべる青年。それを聞いた少女たちは何かを理解したのか、すぐに体を温めるために外へと駆けていった。
(はぁ……またこの展開か……)
躍動感溢れる投球フォームから次々とボールを投じる少女に、ベンチに座る真田はぐったりとしていた。
(力はあるのに、優愛も葉月もフォームが安定しないんだよな……)
投球フォームが安定しなければ制球を安定させることはできない。だからこそ投手は投げ込みを行うのだが、彼女たちは本職の野手の練習に多くの時間を割くため、なかなかブルペンに入れない。結果、投手不足のこのチームではこのような荒れる試合が時折発生してしまうのだ。
(次から明里を使おう……もし掴まったら栞里か伊織で凌ぐ!!絶対陽香を今日は使わねぇ……)
明日は準々決勝が控えている。相手は格下ではあるがシード校。エースである陽香以外にそれを抑え込める投手を明宝学園は現在有していない。
「キャッチ!!スリーアウト!!チェンジ!!」
速いストレートに詰まったフライでようやくこの回の守備が終わる。控えの選手たちは試合に出ている仲間たちが気持ちを切らさないように、すぐにベンチから飛び出し、飲み物を渡したり声をかけたりと気を配っている。
「明里!!次から……あぁ……」
次からマウンドに上がる旨を伝えようとしたところで、彼はあることに気が付いた。肝心要の少女が、次打者でヘルメットとバッティング手袋をはめてい
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