暁 〜小説投稿サイト〜
恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
第百六話 夏侯惇、妹を救うのことその八
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 孫策がだ。馬から降り自ら剣を抜いて指示を出していた。
「山を囲め!そのうえで十人一組になってだ!」
「十人一組になってですか」
「そうしてですか」
「そうだ。山を登り敵を倒せ!」
 小さな隊に分かれてだ。それぞれそうしろというのだ。
「そしてだ。仲間達を救出する!」
「了解です!」
「わかりました!」
 孫策の言葉に応えてだ。兵達は、
 山を囲んだうえで進んでいく。そうして白装束の者達を倒していっていた。
 白装束の者達は暗躍する。しかしだ。
 それでもだ。その数と戦術に圧倒されてだ。
 山の頂上に追い詰められていく。その中で。
 特にだ。曹操がだ。
 鎌を振るいながらだ。周りの兵達に問うていた。
「秋蘭は!?」
「までです」
「何処におられるかわかっていません」
 兵達は曹操にすぐに答えた。
「今必死に捜索中です」
「この山の中を」
「わかったわ」
 話を聞いてだ。曹操はだ。
 前、山の上の方を見据えてだ。そして言うのだった。
「なら今はね」
「少しずつですね」
「進んでですね」
「そのうえで」
「秋蘭達を見つけ出すわよ」
 そのうえで助け出す。それが曹操の考えだった。その彼女のところにだ。
 袁紹が来た。彼女も手に剣を持っている。その彼女が曹操に言う。
「華琳、いい知らせよ」
「秋蘭が見つかったの!?」
「ええ。今春蘭が向かっていますわ」
 そうだというのだ。
「そしてラルフさんや秦兄弟も」
「見つかったの!?」
「合流しましたわ」
 見つかりだ。そうしたというのだ。
「後は」
「秋蘭ね」
「確かに大変な状況ですけれど」
 戦局は有利になっている。それでもだった。
「秋蘭は生きていますわ」
「そうね。だから春蘭も向かっているし」
「心配無用ですわ」
 これが袁紹の曹操への言葉だった。
「だから私達も」
「ええ。少しずつ先に進んで」
 この戦いに勝つ、このことを言ってだった。
 戦いを続けていた。指揮をしながら。
 夏侯淵と典韋はだ。クリス、そしてシェルミーと戦い続けていた。その戦いは五分と五分のまま進んでいた。
 だが次第にだ。二人はだ。
 肩で息をしだしていた。それを見てだ。
 社はだ。楽しげに笑ってこう言った。
「そろそろやばいか?」
「ふん、この程度!」
「何ともありません!」
 こうだ。二人は弱気を見せず言い返した。
「貴様等は必ず倒す!」
「そして生き残ります!」
「生きるねえ。生きるのは大変だよな」
 社は笑いながら二人に返す。
「じゃあまあ。楽しんでくれよ」
「いえ、そういう訳にはいきません」
 社の言葉にだ。不意にだ。
 于吉が来てだ。そして言ってきたのだった。
「時間がありません」
「そういえば山の
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ