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姉に負けない
第二章
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「今もお仕事凄く出来るのよね」
「市庁のホープらしいな」
「そうらしいわね」
「それでお料理とか家事も出来るし性格も悪くないから」
 それでというのだ。
「どうしてもね」
「自分は駄目とか」
「そう思うのね」
「そうよ。姉妹ってこうした時難儀よ」 
 劣等感、それを感じるからだというのだ。
「お父さんとお母さんがどう思っても」
「だから気にするな」
「家族は誰も言ってないんだし」
「それじゃあな」
「もういいでしょ」
「だからそうはいかないの」
 あくまでこう言う彩花だった、それで日々姉に対してコンプレックスを抱いていた。だがそんな中でだった。
 彩花は大学で教員免許の図書館の司書そして博物館の学芸員の資格を習得し英語や漢字の検定それに自動車免許でもだった。
 普通だけでなく色々習得を目指していた、両親は大学の講義以外でも勉強に励んでいる彼女を見て言った。
「また頑張ってるな」
「いつもそうしてるけれど」
「色々と資格や免許取るんだな」
「そのつもりで勉強してるのね」
「うん、色々資格あったら生活に困らないから」
 それでとだ、彩花は両親に答えた。
「だからね」
「色々勉強してか」
「資格取るのね」
「教員免許とか取ってね」
 そうしてというのだ。
「TOEICも高得点出して漢字検定も一級目指してるし」
「それで自動車免許もだな」
「特殊とか大型も取るのね」
「そうしたら本当に困らないから」
 生活、それにというのだ。
「頑張ってね」
「大学通ってる間に全部取るか」
「そうするのね」
「そうするわ、そしてね」
 両親にさらに話した。
「大学卒業してもね」
「その免許や資格で暮らしていくんだな」
「何処でも」
「そうなるわ、けれど」
 ここでだ、彩花は。
 姉の席を見て眉を曇らせて言った。
「お姉ちゃんは今日もなのね」
「今は忙しい時期だからな」
「特になのよ」
 両親はすぐに下の娘に答えた。
「帰りが遅いの」
「今は仕方ないな」
「そうね。市庁も大変ね」
「政令指定都市だしな」
「やっぱり大きな街だからね」 
 その行政の中心だからだというのだ。
「この市だけでちょっとした県位あるんだ」
「そうなるとよ」
「そうね。けれどお姉ちゃんそこでも凄いから」
 市庁のホープと言われていることを言うのだった。
「やっぱりね」
「だからそれは言うな」
「人と比べないの」
「お前はお前だっていつも言ってるだろ」
「凄いって思うならその人に負けない努力すれば?」
「努力ね、確かにお姉ちゃん努力凄くしてるわ」
 妹、家族としてこのことはよく見て来た。それだけによくわかっている。
「子供の頃からね」
「そうだ、麻衣は天才じゃないぞ」
「努力家
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