第四章
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「教師の方が自衛隊の幹部から教わる方が多い」
「そうなんですか」
「私はそう考えている」
福田の言葉は真剣なものだった。
「実はな」
「学校の先生の方が」
「今の日本の教育は酷い」
やはり真剣な顔で言う。
「そのことを考えるとな」
「士官教育と士官の勤務を」
「その多くを学ぶべきだ、戦後の日本の教育は軍隊を否定している」
「そして自衛隊も」
「存在自体をな、だが酷いものだ」
その具体的な例もだ、福田は居蔵に話した。
「教師はな」
「色々聞きます、自衛隊でも」
「酷い教師が多いな」
「どうも」
「だがその教師の世界を改善するにはな」
「自衛隊のことを学ぶこともですか」
「いいことだとだ」
その様にというのだ。
「私は考えてだ」
「それで、ですか」
「君にも話したし今もだ」
「そうお考えですか」
「そして学んでいる」
そうしているというのだ。
「教師の在り方を考えてな」
「そうですか」
「軍隊を否定してもだ」
ひいては自衛隊をというのだ。
「意味はない、そこに答えの一つがあるなら」
「それならですか」
「学ぶべきですか」
「そもそもランドセルは軍隊のものだな」
「はい」
居蔵は一言で答えた。
「制服も」
「詰襟もブレザーもだな」
「全部軍服が元です」
どの学校でも使われているものはというのだ。
「そうでした」
「そうだったな、ボーイスカウトもな」
「軍隊を手本にしています」
「軍隊を否定してもだ」
例えそうしてもというのだ。
「現実としてだ」
「そういった事実がありますね」
「だからだ」
それでというのだ。
「無闇に否定しても意味はない」
「自衛隊の中の教育も」
「見るべきだ」
福田の声はここでも強かった。
「だから私も言う」
「そうですか」
「自衛隊からも学んでな」
「日本の教育をよくしていくべきですか」
「そう考えている、そして君を見てな」
自衛隊に入りそこで幹部となった彼をというのだ。
「確信した、日本の教師は自衛隊からだ」
「学ぶべきですね」
「さもないとより酷い状況になる」
今以上にというのだ。
「だからだ」
「そうですか」
「私はそう考える」
「わかりました、じゃあまたお話しましょう」
居蔵はここでかつての友人達に呼ばれた、そして福田との話も一段落したのを実感してだった。
彼は友人達の方に行って彼等と話した、その後でまた福田と話をしたが福田は今度は自分がするということをさらにした、また会ったら自衛隊の話もして欲しいとも言ってきた。居蔵はその言葉に笑顔で頷いた。そのうえでメールのアドレスの交換もした。それからはそちらで自衛隊の話をしていった。
士官教育 完
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