第三章
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「本当に」
「そうか、しかしな」
「しかし?」
「学校の先生ってあれだろ」
村川もビールを飲んでいる、そうしながら居蔵に話した。
「自衛隊をな」
「嫌ってる人多いですね」
「やけにな」
「そうですよね」
居蔵もそのことは知っていて頷いた、福田の様な自衛隊のことを知っていて公平に言える学校の先生は少ないのだ。
「それは」
「その先生よくな」
「自衛隊にですね」
「そんなこと言ったな」
「そうですね」
居蔵は村川の言葉に頷いた。
「言われてみますと、今度実家に帰った時に同窓会あるんで」
「そこでか」
「先生に聞いてみます」
「どうしてそんなことを言ったかか」
「はい、自衛隊を嫌いな人が多い世界なのに」
その教師の世界である。
「何で士官は学校の先生の色合いも強いと言われたか」
「そのことをだな」
「聞いてみます」
「そうしたらいいな、確かに管理職でな」
自衛隊の幹部はとだ、村川は言った。
「そしてな」
「そうしてですね」
「確かに教師でもあるしな」
「幹部候補生学校じゃ教官もやります」
「普通にな」
「そう考えますと」
実際にというのだ。
「学校の先生の色合いも強いですね」
「どの国の軍隊でも士官はそうだしな」
「だからですね」
「そうだ」
それでというのだ。
「聞いてみたらいい」
「そうします」
居蔵は村川に敬礼をして応えた、そしてだった。
実際に実家に帰って同窓会に出た、同窓会はある居酒屋で行われていた。そして居蔵は実際にだった。
福田に自衛隊の話をしてからだった、彼と一緒に飲みながら尋ねた。
「それで自衛隊の幹部のことどうしてご存知だったんですか」
「そのことだな」
「はい、学校の先生って自衛隊嫌いな人多いですね」
「多いというか大抵はそうだな」
福田はにこりとせず答えた。
「私の知っている人もだ」
「自衛隊嫌いな先生多いですか」
「非常にな」
「やっぱりそうですね」
「私も最初は好きじゃなかった」
福田は居蔵に正直に答えた。
「だが教師の在り方について調べている中で戦前の教育も調べた」
「戦前のですか」
「戦前は学校に軍の士官の人が来てだ」
そうしてというのだ。
「教えることもあった、軍服のままでな」
「そうだったんですね」
「そのことを聞いてから軍の士官のことを調べてだ」
「そうしてですか」
「君にも話せる様になった」
軍の士官自衛隊で言う幹部が教師に近い一面が強いということをだ。
「そして士官教育と士官の勤務もな」
「幹部のですね」
「教師に近いとな」
「そうですか」
「私は知って君にもだ」
「お話してくれましたか」
「そうだった、むしろだ」
福田は難しい顔でこうも言った。
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