第八話:もっと遥か高みの為に、帰宅するサイヤ人
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いながら笑っていたのだから。
差し伸ばしたガーゼと包帯で巻かれている手を、同じように傷だらけになりながらも、期待の輝きを灯した目をした茜色の少年を見つめてそれが正しかったとラクサスは笑みを浮かべた。
自分に伸ばされた手を、無意識に掴んたということに、ネロが自身で気づいたのは―――
「オレと、もっと闘ろうぜ…!!」
湧き上がる興奮と共に、吐き出された再戦の言葉を聞いた後だった。
☆★☆★☆★☆
ギグリ・ムースは休養室に入らずにその場を後にした。
決勝戦で激闘を広げたであろう自身の目標になった少年のお見舞いをして、別れの言葉を言ってから旅立とうと考えていたが―――決勝戦で感じた想いがその行動より旅立つべきだと判断した。
最初に、何故強くなりたいと思ったのか。
何を目標にしていたのか。
それを思い出すのには、ギグリは時間がかかりすぎた。
【いつか…■■■に勝つからな…!】
そう自分の丸坊主と違い、純粋に禿ていた顔見知りに宣告した日。
【楽しみにしている】
自分よりも魔法の扱いがうまく、''岩の魔法''をを自由変幻に操るあの男を。
全てを無くす前の記憶。
今、自分たちと同じく、好敵手を持って高め合おうとしている少年たちが自分にとっては眩しすぎた。
しかし、その輝きが自身の原点を蘇らせてくれた。
「…某も、魔法を鍛えなおそうか」
大陸を旅している間、小さくとも聞くあの男の名を思い出しながらギグリはクロッカスから去っていくのだった。
再び燃える闘志を胸に、男は更なる先を求めて旅をする。
かつてのライバルと、未来のライバルを超えるためならば、
苦手な魔法であろうとも、極めて見せると。
★☆★☆★☆★
「とりあえず実家に行ってからでもいいか?」
「あん?実家ァ??」
「姉に報告と一緒にもう一度修行したくてさ」
「なんじゃと?姉が居るのか?」
クロッカス武道会から出ようとするラクサスとマカロフ―――ラクサスの父であるイワンは急用の用事により先に発った―――と共にネロは二人に実家にも帰ろうとした。
理由は上記の通り、魔導士ギルドである妖精の尻尾に就職するのと一緒に修行を見てもらいたいという理由である。
流石に姉に報告なしに就職するのはいけないと考えるネロ。
なら手紙でいいのでは?となるのだが、ネロ自身、今自分の実力がどこまで姉に通じるか知りたいのだ
旅に出てから半年過ぎ、時折ホームシックになりながらも旅をして今回の大会で強くなったのだ。
ギルドに入るのならちょうどいい機会として実家に帰ろうと考
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