壱ノ巻
由良の縁談
3★
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、あたしも外、出ておけばよかった・・・。
「さ、姫?」
「どうしてそんなにあたしの名を聞きたがるのよ」
あたしが口調をがらりとかえると、亦柾はおやおやとでも言うように眉を上げた。
「そちらが姫の普段の物言いなのかな?」
「何よ。悪い?」
「いいえ素敵で」
「わっ、わっ、わわ、若殿ーーーーっ!」
突如、ヒステリックな声と大きい図体が乱入してきた。
それは、倒れたはずの老人。
「若殿っ!御傍を離れ申して面目ない!そばに置いたるものもいくら新参者と言えどみな儂についてくるとは何たる不始末。若の身に何かあったらと思うとわしは…わしは寧さまに面目が…若っどこか身にお障りはございませぬかぁっ!」
老人はそういうと、混乱しているのか亦柾の肩をぐわしと掴むとがくがくと揺さぶった。
あたしが、チャンスとばかりにそこから逃げ出したのは言うまでもない。
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