第三百七十七話
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第三百七十七話 春奈の眼鏡
春奈は眼鏡をかけている、だが。
ある日クラスで友達にこう言われた。
「春奈ちゃんずっと眼鏡なの?」
「私眼鏡がないとよく見えないから」
春奈はすぐに答えた。
「だからね」
「それでなのね」
「いつもかけてるの」
「コンタクトはしないの」
「目に入れるって」
コンタクトと聞いてだ、春奈は顔を曇らせて答えた。
「ちょっとね」
「怖い?」
「ええ、それはね」
どうにもと言うのだった。
「怖いから」
「それでなの」
「それはね」
「しないの」
「眼鏡でいいわ」
こう友達に答えた。
「これからもね」
「そうなの。コンタクトだったら」
友達は春奈の言葉を聞いて言った。
「春奈ちゃんの目がよく見えてね」
「私の目が?」
「いいと思ったから。春奈ちゃん眼鏡外したら」
それならというのだ。
「目が奇麗よ」
「そうなの」
「だからね」
それでというのだ。
「コンタクトの方がいいと思ったの」
「そうだったの」
「けれど春奈ちゃんがそう言うなら」
友達はそれならと応えた。
「いいわ」
「そうなの」
「ええ、目に入れるって」
確かにとだ、友達も言った。
「私も怖いし」
「そうよね」
「だからね」
それでというのだ。
「春奈ちゃんが嫌ならね」
「いいのね」
「それならね」
春奈に言った、だが春奈は。
コンタクトについて考える様になった、以前もそうした時があったが今回はこれまでよりも深くそうなった。
第三百七十七話 完
2021・6・19
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