五十一 不死コンビVS宿敵コンビ
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る前に、再不斬が首切り包丁を投擲した。
自身への攻撃か、と角都が地面を蹴る。
だが再不斬の狙いは別にあった。
首切り包丁が地面に突き刺さる。
同時に、複数の雷撃が全て、巨大な得物へ引きつけられるように集束した。
カカシへ辿り着くはずだった雷撃までもが、首切り包丁一点に集まる。
「得物を避雷針にしたか…!」
首切り包丁を避雷針にして雷撃を地中へ逃がす。
再不斬の思惑通り、雷撃が集束されたおかげで、その場を離脱することが出来たカカシが、不死コンビから距離を取った。
「助かったよ」
「俺の手を煩わせるんじゃねぇよ、写輪眼のカカシともあろうものが」
「手厳しいね」
再不斬に礼を述べたカカシが苦笑する。
カカシと再不斬の背後で戦況を観察していたシカマルが二人に助言した。
「やはり、奴らを引き離し、個別に攻めるのが得策ッスね」
「連携攻撃を封じた上で、角都という奴を先に集中攻撃するわけか」
シカマルの提案に同意を返すカカシに、再不斬が面倒くさそうに頭を掻く。
「だとすると、あの不死身ヤローを足止めしねぇといけねぇぞ」
「それは俺がやる」
すぐさま返ってきた返事に、再不斬は振り返る。
視線の先、シカマルの決意の込められた瞳とかち合った。
「影真似で縛ってから引き離す」
「言うようになったじゃねぇか、小僧」
ハッ、と再不斬が笑う。だがその笑みは蔑みでも嘲笑でもなかった。
反面、カカシは懸念の色を交えた反論を返す。
「だが、シカマル。今のお前では無理だ」
天を仰ぐ。カカシの視線を追って、シカマルは眉を顰めた。
空は相変わらず、曇っている。影をつくるにしては光が足らない。
影を伸ばす距離にも影響がある。
だが飛段の能力を考えると、遠方から影を伸ばし相手を拘束できるシカマルが適役なのは確かだ。
「なんだなんだ。こそこそ俺らを倒す相談かぁ?」
飛段が挑発する。
鎌の柄でとんとん、と肩を叩く飛段の隣で、角都もまた、空を見上げた。
「大方、予想はつく。また、影とやらで縛りつけようって魂胆なのだろうが…」
「こんだけ曇ってりゃ、お生憎様って奴だな」
空が晴れていた時にはあれだけ連発していた影の術。
それを仕掛けてこないところを見る限り、今のシカマルには影真似の術が使えないのだろう。
そう、飛段と角都は認識する。
「影がなけりゃ、ヤツは脅威じゃねぇ。ただの小僧だ」
不死コンビから冷笑を浴びせられ、シカマルはギリ…と歯噛みした。
それを視界の端で捉えながら、カカシは不死コンビへ顔を向ける。
「無理はするな、シカマル。再不斬と俺でアイツらを個々撃破すればいい話
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