第二百十七話 船の中でその九
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「電波を発信してる」
「そんな連中だろ、だったら」
「病院に連れて行くべきで」
「捕まえないさ、それでキチガイなんて相手にするのは」
「キチガイだけね」
「だからな」
それ故にというのだ。
「俺はな」
「罪に問わないわね」
「ああ、それで予言の本位はな」
「いいのね」
「それでいいさ、外道はどうかしてもな」
「キチガイについては」
「何もしない」
法的にはというのだ。
「そうしていくな、デマは取り締まっても」
「キチガイはいい」
「そういうことでな、さてもうそろそろか」
外から雨音がしなくなった、久志は集中豪雨的なそれの音がなくなってそれで仲間達に対してこう言った。
「甲板に戻るか」
「うん、そしてね」
剛が応えた。
「まずは状況を確認しよう」
「天気と現在位置をな」
「この分だと晴れていて」
剛はまずは天気のことを話した。
「そして湖峡もね」
「渡っていてな」
「もう上陸出来るよ」
「そうなっているな」
「多分ね、それじゃあ」
「ああ、甲板に上がるな」
そうしてとだ、久志も応えた。
「今から」
「そして晴れていて湖峡を渡ってね」
「艦隊が岸辺に集結していたらな」
「攻めよう」
是非にと言うのだった。
「そうしよう」
「そうだな、雨が降ったけれどな」
「止まない雨はないよ」
剛は笑って答えた。
「晴れの日ばかりじゃないけれど」
「雨は絶対に止むな」
「そう、だからね」
「雨が止んでいてな」
「岸辺に艦隊が集結していたらね」
「上陸だ」
連合王国の領土にというのだ。
「そしてな」
「そこからね」
「まずはロンドンだ」
「そして政治工作も仕掛けながら」
「連合王国もな」
この国もというのだ。
「掌握するな」
「帝国に組み入れようね」
「三国との戦いも」
騎士団、王国、そして連合王国とのそれもというのだ。
「いよいよ最後の段階だな」
「最後の一国との戦だからね」
「ああ、その戦にもな」
「勝つね」
「だから戦うんだよ、戦はな」
「勝つことだね」
「やるからにはな、いつも言ってる通りにな」
こう剛に述べた。
「戦は出来る限り避けて」
「他の手段で目的を達成する」
「そしてやるからにはな」
「必ずだね」
「その目的を達成する為にな」
まさにその為にというのだ。
「勝つことだよ」
「そういうことだね」
「ああ、それじゃあな」
「これからだね」
「勝つな」
こう言ってだった。
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