第二百十七話 船の中でその八
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「だったらな」
「惑わされる奴もわかるか」
「人はそうして賢くなっていくしな」
「予言が外れることからもか」
「子供の頃ノストラダムスに騒いでもな」
「大人になって騒ぐ馬鹿はいない」
「そうだろ、大人になって騒いだらな」
それこそというのだ。
「ヤクやってるかマジもののな」
「キチガイだな」
「そのどっちかだろ」
人類滅亡だと騒ぎ回る様ならというのだ。
「もうな」
「だからか」
「それ位はな」
予言の本程度はというのだ。
「いいさ」
「そうなんだな」
「キチガイは相手にしないだろ」
「暴れでもしないとな」
「暴れない限りはキチガイもいいしな」
「病院に連れて行くだけだな」
「そんなの罪にはな」
狂気はというのだ。
「ちょっとないしな」
「かつての欧州では異端審問にかけられた可能性もあったがな」
「それかそこから調査が行われてか」
「誰かが火炙りにもなった」
フランスで実際にあった話だ、ある修道院で多くの尼僧達が暴れ出し彼女達が名前を出した聖職者が悪魔と契約をして彼女達を狂わせたとさえ火刑に処されている。ただしこの事件は冤罪でほぼ間違いないとされている。
「無理矢理な」
「その無理矢理が欧州だな」
「当時のな」
「けれどここはその欧州じゃないしな」
「だからだな」
「俺はそんなことしないさ」
絶対にとだ、久志は言い切った。
「間違ってもな」
「狂人でもだな」
「暴れたら捕まえてな、犯罪を犯したらな」
「キチガイでもだな」
「処罰するけれどな」
「キチガイというだけではか」
「何もしない」
罪に問わないというのだ。
「一切な、だからだよ」
「予言で騒いでいてもか」
「何もしないさ」
「キチガイはそのままか」
「病院に診せればいい」
医師にというのだ。
「それでいい」
「まあね、予言の人類滅亡で騒ぐ人なんて」
清音も言った。
「箸が転がってもで」
「人類滅亡だって騒ぐよな」
「前は宇宙人が攻めて来て滅ぶで」
「そう言ってな」
「次は地震だ世界を裏から操る組織だ」
「人類は一体幾つの理由で同時に滅ぶんだってな」
「もうお話総合したら滅茶苦茶だから」
何の整合性もないというのだ。
「だからね」
「それでだよな」
「電波を受信してるっていうか」
それどころかというのだ。
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