第2話 模擬戦闘(後編)
[2/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
を話している。
それはもうNPCとは呼ばない。
一つの命、一つの魂。
ナバナの中でエントマ達への考え方が変わっていた。
「御多忙の中、ありがとうございます。モモ......アインズさん」
「言いにくい様でしたら、ナバナさんは今までと同じ呼び方でも構いませんよ?」
「名を改めた相手を以前の名前で呼ぶのは失礼でしょう?今後は気を付けます」
「......そういえばナバナさんと手合わせするのはこれが初めてでしたね」
「そうですね。でもあまり期待しないで下さいね。僕は戦闘支援職のダンサーですから」
「そんな事言えば私もそうですよ。しがない魔法使いですからね」
「試合開始の合図はどの様にしますか?」
「では決闘(デュエル)ロールで行いましょう。条件は先にHPが3分の1になったプレイヤーの負け、というのはどうでしょうか?」
決闘(デュエル)ロールとは、YGGDRASILLのPvPでよく行われる試合形式の一つだ。
専用の羊皮紙に条件を決め、お互いのプレイヤーが承諾すると決闘空間が展開され、開始までのカウントダウンが開始される。
カウントダウン中はお互いにダメージを与える魔法は使えず、武器の装備や身体強化等の戦闘補助魔法による強化で戦闘開始を待つ、というモノである。
決闘空間は、例外なく決闘(デュエル)を行う現在地点を中心に半径20m圏内を投影された空間となる。
その為、決闘空間内で破壊されたモノも決闘終了と同時に元の状態に戻る。
決闘空間内は終了条件達成以外では如何なる手段でも脱出は出来ず、空間そのものに作用する魔法やスキルも無効となる。
他のプレイヤーやNPCは展開された決闘空間に巻き込まれる事はなく、外部からの音声も遮断されるため、如何なる妨害行為も行えない。
ただし、決闘空間内の状況は他のプレイヤーやNPCでも観ることはできる。
「承りました。では始めましょう」
二人を起点に半径20mの決闘空間が展開される。
「それじゃあ遠慮なく」
ナバナは刀のようなパーツの付いたバックル状のアイテム、戦極ドライバーを装着した。
装着と同時に右手で持っていたオレンジロックシードを解錠する。
《オレンジ!》
謎の男性のアナウンスが空間に響き渡り、ナバナの頭上に光の粒子が集まり、オレンジの形をした何かが出現した。
「......それは?」
モモンガはナバナが使用した未知のアイテムに驚愕していた。
《ロックオン!》
ナバナがロックシードを戦極ドライバーに装填して施錠した瞬間、また謎の男性のアナウンスが聞こえた後、ホラ貝調のビート音が決闘空間内に響き渡っていた
ナバナは戦極ドライバーの刀の様なパーツーーーカッティングブレードを操作して、ロックシードの果実の模様の部分を文字通
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ