ブシドー!
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ことができません!」
目を輝かせるイヴ。目を反らし、ハルトは日菜に助け船を求めた。
「ねえ、日菜ちゃん、この子の友達でしょ? 日菜ちゃんからも何かの勘違いだって」
そこで、ようやく気付いた。
日菜が、疲れ果てたような顔でこちらを眺めていたことに。
正確には、日菜はハルトとイヴのやり取りなど見てはいない。ただ、光のない眼差しでハルトたちの方角を見ていた。
「日菜さん、どうしました?」
その声で、ようやく日菜は我を取り戻したようだった。「え?」と意識を戻して、イヴを見返す。
「どうしたって、何が?」
「いつもの日菜さんなら、『すごいすごい、るんって来た』って言いそうなものですが。どうして黙っているのですか?」
純粋な疑問だったのであろうイヴの言葉。だが、日菜の顔は沈んでいた。
「ああ、ごめんね。見てなかったんだ。あはは……」
「……」
その姿に、ハルトは顔をしかめた。
イヴも、
「どうかしました? いつもは色んなものに興味津々な日菜さんらしくもないです」
「ちょっと……ね。それより、ハルトさん。あたしに話があったんでしょ?」
「……あっ!」
武士道に飲まれて忘れるところだった。ハルトは改めて日菜に駆け寄る。
「そうだ、紗夜さん! もう一回聞くけど、紗夜さん、こっち来てないんだよね!?」
「う、うん」
驚いた顔の日菜。
だが、それで振り出しに戻ってしまった。ハルトは爪を噛む。
「こっちには来てない……でも、あのトレギアがこのチャンスを逃すとは思えない……」
「ハルト君?」
「あの、師匠?」
日菜とイヴの言葉が耳に入らなくなっていく。
「今いる使い魔はユニコーンだけだしなあ……真司も探しているんだろうけど……日菜ちゃん、ありがとう。今はいいや。いい? 控室から絶対に動かないで」
「どうして?」
「それは……その……」
「ねえ、もしかして晶ちゃんと何か関係あるの?」
日菜がハルトの腕を掴みながら尋ねた。
突然現れた知らぬ人物の名前に、ハルトは「晶?」と聞き返した。
「うん。蒼井晶ちゃん。モデル仲間なんだけど……」
その時、ハルトは思い出した。
以前、ラビットハウスに来た、モデルの女の子。思い返せば、彼女は狂暴性を隠していた。
「あのね……さっき、晶ちゃんがスク水の女の子と一緒に襲い掛かって来て……ちょっと、ゾワワっとしたんだ」
「スク水の女の子……それってさっきの……!」
トレギアによって見滝原より少しだけ外に出た少女の顔が思い起こされる。
ならば、必然的に蒼井晶が彼女のマスターということになる。
「もしかして、ハルト君何か知ってるの? もしかして、お姉ちゃんもそれに
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