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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
逢瀬-きゅうそく-
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とはいってもこんなもの楽勝よ楽勝。
目を閉じてそこまで真っ直ぐ歩けばいいだけの話。
そんなの宮本武蔵には朝飯前だっての。うん。

と、予定通り真っ直ぐ歩き、もうそろそろ石に触れるだろうと思ったその瞬間

「…?」

トン、と何かにぶつかった。
壁じゃない。これは…人?
もし人だとしたら申し訳ない。
そう思い、目を開けて謝ろうとするが…

「なっ…!」
「…。」

立っていたのは大和くんだった。
なんということでしょう。
恋占いの石の前に、大和くんは待機していたのです。
そして、

「さすが武蔵。俺の気配を追ってきたか。」

…。
なぜだかすごくバカにされた気がする。
そして周りからはおアツいだのヒューヒューという口笛が飛び交う始末。
恥ずかしい。ものすごく恥ずかしい。
晒し者にされたみたいな羞恥心が湧き上がる。

「ーーーーーーーっ!!!」
「わかった、悪かった。石の前に立ったのは悪かった。」

?


それから

「…。」
「少しは機嫌直したらどうだ。」
「おかわり。」

食事処で休憩をとることにする。
ちなみに私は今機嫌がものすごく悪いので大和くんに奢ってもらわないと気が済まない。

とはいっても、ここでいくら食べたとしても頼光様のおかげでお代はタダになるのだけれど。

「…。」
「餡蜜、食うか?」
「喜んで。」

そうやってギスギスした空気の中(彼はそう思っていなさそうだけど)どこからか聞き覚えのある声が。

「はい、あーん。」
「だからいいって!自分で食えるから!」
「マスター…!まさか母の愛を拒絶するのですか…!?」

何をしているんだと首を向けてみればそこにはあの頼光様がいた。
いたのだけれど

「ついこの前までは喜んで口にしていたのに…反抗期ですか、そうなのですね…よよよ…。」
「最初からしてないから!存在しない記憶植え付けるのやめてって!」

何やら、守護局にて会った時とはまるで違う。
何もかもが違う。
あの時感じた殺意も威圧感もどこへやら、
そこには「あーん?」を息子(マスター)に拒絶され泣いてしまう一人の母の姿があった。

「ああほら!泣かないでよ周りの皆も見てるし!守護隊の頭領でしょ!?」
「そうである前に…私はあなたの母親なのです。」

両手で顔を覆って時々肩を揺らす頼光様。
これは…何とかした方がいいのだろうか?

「お前がマスターなのか。」
「?」

と思った時、既に大和くんが立ち上がり、頼光様のマスターの方へと話しかけていた。

「あなたは…?」
「リンドウ急便の竜胆 大和。お前の母親に頼まれて荷物を届けに来た運び屋だ。」
「ああ…じゃああの…!」

頼光様のマ
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