第六十六話 好き嫌いその六
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「もう教会長さんにね」
「ならせてもらっていいですか」
「目指してみたら?」
こう言いました。
「少なくとも資格は取るのよね」
「そのつもりです」
「だったらね」
「ならせてもらってですか」
「いい会長さんにね」
「普通の家の子供でもなれますか」
「そういうことは問題じゃないの」
私ははっきりと言い切りました。
「会長さんにならせてもらうことは」
「自分で布教して信者さんを増やしていきますか」
「本当にそうした人もおられるのよ」
そうしておみちの人を増やしていってくれました、このことはキリスト教の宣教師の人達と同じでしょうか。
「あと跡継ぎの人がいない教会もあるから」
「その教会を継がせてもらうんですね」
「教会継いでくれるなら」
それこそです。
「おみちにとってこんないいことないから」
「だから僕もですか」
「いさんでね」
そうしてです。
「いい教会長さんにね」
「ならせてもらうことですか」
「そのことを考えてみてね」
こう阿波野君に言いました。
「よかったらね」
「先輩にもよくそう言われますね」
「教会長さんは必要だからね」
おみちとしてもです。
「女の子しかいない教会もね」
「お婿さんに来てもらってですか」
「夫婦揃ってだから」
これがおみちの教えだからです。
「それでよ」
「教会長さんは必要で、ですね」
「だから資格取るっていいことよ」
何というか金の卵です、どうしても必要なことです。
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