第十八話 ゴールデンウィークを前にしてその九
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「お話聞いてたら」
「そうか、ワインか」
「赤でも白でもね」
「ワインならロゼあるわよ」
母は娘の話を聞いて酒はそれだと答えた。
「それがね」
「じゃあお姉ちゃんはロゼね」
「そうね、それがいいわね」
「それで咲は何飲むんだ?」
父は娘にも声をかけた。
「家の中だから内緒でな」
「飲んでいいの」
「ああ、それで何飲むんだ」
「そうね、ワインあるなら」
それならとだ、咲は父に答えた。
「それかしら」
「お前はワインか」
「とはいってもあるなら何でも飲むわよ」
「ロゼのボトル二本あるわよ。あと梅酒の二リットルのあるわよ」
「じゃあ梅酒頂戴」
咲はまだ梅酒は飲んだことがない、それで母の今の言葉に乗った。
「そちらね」
「わかった、お前は梅酒だな」
「何でも飲むけれど」
それでもとだ、咲は答えた。
「それじゃあね」
「明日は梅酒だな」
「それ飲むわ」
こう言ってだった、そのうえで。
一家はそれぞれ飲む酒を決めた、そしてだった。
次の日に出すつまみの話もだった、両親はしていった。咲は何処か楽しそうに話す両親を見てこう言った。
「二人共楽しみ?」
「いや、愛ちゃんとどういった話になるかな」
「結構心配よ」
「あの娘と会うのも久し振りだしな」
「今はどんな娘になってるか」
「不安でもあるんだ」
「咲の言う通りだと思うけれど」
両親は娘の言うことを即座に否定はした。
「それでもね」
「やっぱり不安なのは事実だしな」
「だからね」
「あれこれ考えてるのよ」
「そう言う割には楽しそうにおつまみの用意してるし」
柿の種やサラミ、チーズ等が出されて集められていた。
「その前のお茶の用意もしてるわね」
「紅茶とクッキー出してね」
母は平然として答えた。
「お話の時に飲むでしょ」
「そっちも楽しそうにしてない?」
「だから気のせいよ」
「そうかしら」
「お話の時にないと」
紅茶やクッキーそれにつまみはというのだ。
「困るでしょ」
「なくてもお話出来るでしょ」
「出来ないわよ、だから用意して」
「リラックスしながら話したいな」
父はまた言った。
「そうしたいな」
「そうね、それじゃあね」
「用意していこうな」
「そうしましょう」
「やっぱり楽しそうね、けれど」
それでもとだ、咲は両親が楽しそうなところから愛と話すことを決して嫌がっていないことを理解して言った。
「それでいいわ、じゃあ明日ね」
「話そうな、愛ちゃんと」
「じっくりね」
「お姉ちゃん時間守るから」
愛のこのことも話した。
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