第一章
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案外歩く
国崎洋介はこの日休日だった、それで朝母に起こされて言われた。
「ふわりのお散歩お願いね」
「朝飯の前にか」
「そう、その前にね」
母の由里子は息子に言った。
「言ってきてね」
「それじゃあ行って来るな」
洋介は眠そうな顔でベッドから出て応えた、着ているのは上下共に黒のジャージである。
「これから」
「そうしてね」
「ああ、それじゃあな」
母に応えつつだった。
洋介は部屋を出て一階のリビングの犬のケージの中にいるふわりに声をかけた、ケージの扉は開いているがふわりはそこから出ていない。
だが起きていて洋介の顔を見るとその黒く奇麗な目を輝かせて鳴いた。
「ワンワン」
「ふわりおはよう、散歩行くか」
「ワンワン」
行こうという風に鳴いて応えてだった。
ふわりはケージを出た、洋介はその彼女の首輪にリードを付けてだった。
そうして散歩に出た、勿論トイレの用意も持って行った。
そして一時間近く一緒に歩いた、その後で家に一緒に家に帰ってだ。
ふわりにご飯と水をあげた、するとふわりはドッグフードも水も尻尾を振って嬉しそうに食べた。その彼を見ながら。
洋介は朝食を食べつつ母に言った、父はもう仕事に出ている。
「よく食うな、ふわりは」
「今日も食欲旺盛ね」
「そうだよな、よく食ってくれてな」
ご飯に納豆をかけつつ言った。
「俺も嬉しいよ」
「お母さんもよ。よく食べるってことは」
「健康だってことだしな」
「何よりよ」
「そうだよな」
洋介は納豆をかけたご飯を食べつつ言った。
「食ってくれて何よりだよ」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「ふわりがうちに来た時から思っていたけれど」
母は茸の味噌汁を飲みつつ息子に言った、おかずは納豆の他は海苔と卵焼きであり梅干しも添えられている。
「あの子かなり歩くわよね」
「そういえばそうだな」
洋介もそれはと頷いた。
「ふわりは」
「そうでしょ」
「朝と夕方二回散歩に出て」
「雨の日もね」
この時は犬用のレインコートを着せて行く、ふわりは濡れることは好きだが後で拭くのが大変なのでそうしているのだ。足もガードしている。
「そうしてるでしょ」
「ふわり天気に関わらず散歩に行きたがるしな」
「だからね」
「それで朝夕絶対に散歩に行って」
「それも歩く時間もね」
これもというのだ。
「あんたも一時間近く歩いてるでしょ」
「お袋もだよな」
「お父さんが行く時もね」
この時もというのだ。
「それ位歩いてるわ」
「それもトイレの時以外休まないな」
「しかも遊ぶ時間になったら」
家の中でだ、その時間は決まっている。
「とても元気に遊ぶでしょ」
「それで泳ぐ場所
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