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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
京都-みやこ-
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あの蘆屋道満が怪しくて気になるとのこと。

「外道法師は失礼だろ。それにアイツは蘆屋道満であって、あのキャスターリンボじゃないんだぞ。」
「じゃあ大和くんはあの不審者が怪しくないっていうの?」
「怪しくはない。ただ…。」
「ただ?」

蘆屋道満はいたって普通のサーヴァントだ。
この町を守るため結界を作ったのは彼だし、そこにあるのは善良な心だろう。
しかし、

「俺がおかしいと思ったのは隣にいたマスターだ。」
「マスター?あの女の子?」

怪しい…というよりかは何かがおかしい。
森川 真誉と名乗ったあの少女だが…

「目が…おかしかった。」
「目?」
「ああ、よく分からないが…あれは未成年の少女がしていい目じゃない。」

彼女と目が合った際、俺は寒気が走ったのを覚えている。
どこまでも引き込まれる、深い闇を覗き込んだような不気味さ。

「辛い思いを経験したような…心が壊れそうな事を体験したような…そんな目だった。」

一言で言い表すならば、"虚無"
どこまでも深くて、そして何も無い。
光なんてものもない、ただの闇。

「辛い経験って、大和くんもしたでしょ。」
「ああそうだった。」
「こんな世界だもの。誰だって死ぬほど辛い経験はします。それを乗り越えてきたみたいだし、あの子を怪しいとか言うのは少し間違ってない?」
「…悪い。」

そう言われ、彼女の目のことは記憶の片隅にでも追いやっておくことにした。



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