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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
覚悟-ころす-
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出す。
腰を抜かし立てなくなった仲間すら置いて、
「逃げたら…殺されるんだろう…?」
刀をかまえ、さっきと同じように力を込める。
迸る稲妻、紅く煌めく刀身。
「だったらその前に…俺が楽にしてやる…!!」
握りしめ、振るう。
一閃は周囲の樹木を焼き焦がし、逃げていった実働部隊も腰を抜かした実働部隊も皆殺害した。
「殺す…!殺す…!殺す…!!!」
来るなら来い、殺してやる。
武蔵を奪う?なら殺してやる。
逃げるのか?殺してやる。
「くそう!撤退じゃ!!」
実働部隊が恐れをなして逃げていったせいか、それとも兵力が少なくなったからか、以蔵は逃げようとする。
「逃がすか…!!」
逃がしてなるものか、殺してやる。
「殺す…!殺してやる!!誰だろうが殺してやる!!」
「大和くん!!」
以蔵を追おうとした。
しかし、武蔵ちゃんが目の前に立ちはだかり、俺の行く手を阻んだではないか。
「どいてくれ…殺すんだ。」
「どかない。その頼みは例えマスターの大和くんでも聞けないわ。」
「やめてくれ。じゃないと奴らはまた殺しに来る。なら殺さないと…!」
「大和くん…ごめん!」
ドン、と腹部に鈍痛が走る。
ぐらりと世界が回転し、目の前に移るのは武蔵ちゃんの足。
そして暗くなる視界。
いつしか俺は、殺さなければならないという殺意と朦朧とした意識を手放した。
?
夢、だろうか。
俺は今どこか分からない場所にいる。
一面真っ暗闇の、どこまでも続く場所。
夥しい数の死体。
腹を裂かれ、手足を飛ばされ、頭を潰された無残な死体が何十も何百も転がっている、
血にまみれた自分。そして、今まさに人を斬ったばかりだと伝えるように、持っていた刀からは血が滴っていた。
そうだ。殺した。
俺が、全部、殺した。
向こうが来るからだ。来なければ殺さなかったのに。
肉が簡単に斬れる感覚。
料理で肉を切るのとはまるで違う感覚。
雷で焼け焦げた死体の匂いが鼻にツンと来る。
皆殺した。俺が殺した。しかし、俺は悪くない。
悪くない。悪くない。
だってこれは、守るためだからだ…。
「…。」
目を覚ました。
目を開けた先に映ったのは、彼女の顔。
「俺…どうして」
「だいぶうなされてたけど…大丈夫?」
「うん…なんとか。」
微妙に頭痛がして頭を抑え、俺はゆっくりと上半身を起こした。
どうやらここは、テントの中みたいだ。
「あれから…どうなった…?」
「奴らは全滅して、岡田以蔵は逃げていったわ。気絶したマスターと一緒にね。それと…。」
「それと…?」
なにか言おうとして、武蔵ちゃんは
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