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八条学園騒動記
第六百二十七話 変わらないモンゴル人その六

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「生きていけたのよ」
「今の連合なんか」
 それこそというのだ。
「もうね」
「一食抜くとね」
「もうそれで動けなくなるわね」
「連合市民はそうよね」
「それ今のモンゴル人も?」 
 コゼットはまずは羊の脛肉を塩茹でにしたものを食べつつ応えた、そうしながらさらに言うのだった。
「やっぱり」
「流石にね」
 ナンも答えた。
「今はね」
「モンゴル人もなのね」
「三食しっかり食べていて」
 そしてというのだ。
「そのうえでね」
「一食でも抜くと」
「駄目よ」 
 それこそというのだ。
「動けなくなるわ」
「流石に今はそうね」
「遊牧生活をしていても」
 昔ならではのそれでもというのだ。
「やっぱりね」
「連合市民ってことね」
「そう、文明にも親しんでいるし」
 そのこともあってというのだ。
「だからね」
「それでなのね」
「もうね」
「一食抜くと」
「私も駄目よ」
 コゼットに笑って話した。
「一食抜くと」
「動けなくなるわね」
「そうなって」
 そしてというのだ。
「へばるから」
「もうそこは連合ね」
「三食お腹一杯食べる」
 それがというのだ。
「連合で」
「今のモンゴルもってことね」
「だから毎日三食ね」
「食べてるのね」
「そうなのよ、こうしたものを食べてね」
「本当にご飯とかパンは食べないの」
「主食じゃないわ」
 食べてもというのだ。
「私も遊牧民だから」
「だからなのね」
「穀類とかお野菜よりも」
「お肉とか乳製品ね」
「それでお茶よ」
 これもというのだ。
「もうお茶はね」
「欠かせないのね」
「これを飲んでね」 
 そのお茶が入ったお碗を手に言った。
「ビタミンも補給してるのよ」
「ビタミンは血とか内臓で摂ってるんじゃないの?」
「それとよ」 
 合わせてというのだ。
「お茶でもね」
「摂ってるのね」
「チンギス様の頃はまだ血と内臓からだったけれどね」
「つくづくその頃のモンゴル人ってワイルドね」
 コゼットはナンの話から空前絶後の大帝国を突如として築き上げたモンゴル人達当時の彼等のことを思った。
「その生活って」
「未開の野蛮でもないけれどね」
「ああ、よく言われてるね」
「バーバリアンね」
「ジャングルとかにいる」
「エウロパの冒険ものに出て来るみたいな」
 エウロパではこうした作品から連合を語っているのである。
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