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八条学園騒動記
第六百二十七話 変わらないモンゴル人その五

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「牛はあまりね」
「ああ、遊牧だと羊だしね」
「牛は遊牧には羊程合わないのよ」
「それはやっぱり羊よね」
「だからね」
 その為にというのだ。
「モンゴルでは牛乳じゃなくて」
「馬乳ね」
「それを飲んでるの」 
 そうだというのだ。
「それで乳製品も」
「チーズとかも」
「モンゴル語だけれどね」
 それでチーズとは呼ばないというのだ。
「ヨーグルトとかもあるの」
「そうなのね」
「それがこれよ」
 今テーブルの上にある乳製品だというのだ。
「モンゴルのね」
「乳製品ね」
「チーズとかヨーグルトとかね」
「そうしたものね」
「モンゴル語じゃ別に言うから」
「銀河語ではそうでも」
「まあここでチーズとか呼ぶわね」 
 こうコゼットに話した。
「そうするわね」
「そうなのね」
「ええ、それでね」
 ナンはあらためて話した。
「草原じゃこうしたものをね」
「食べてるの」
「そうよ、馬に乗った食べることも」
 こうしたこともというのだ。
「するわよ」
「普通の国なら行儀悪いとなるわね」
「それはモンゴルだから」
 この国だからだというのだ。
「馬に乗ったままでもね」
「食べてもいいの」
「それで話し合いもするし」 
 馬に乗ったままというのだ。
「寝ることもね」
「するのね」
「そう、あとね」 
 ナンはさらに話した。
「お酒もね」
「馬に乗ったままなの」
「飲む時があるのよ」
「何でも馬ね」
「だからね」
「モンゴル人は馬に乗るものね」
「そうして生きてきたから」
 遊牧民としてそうしてきたというのだ、事実モンゴル人は地球にいた頃は長い間そうした生活を送ってきた。
「普通だったのよ」
「そうした生活が」
「そうだったのよ」
「成程ね」
「何日食べないこともあったし」
「それでも生きてきたの」
「それがモンゴル人だったのよ」 
 コゼットにこうも話した。
「ずっとね」
「凄い身体の構造ね」
「寒い草原で生まれ育ってきたから」
「だからなのね」
「厳しい自然と」
 極寒の草原の中でというのだ。
「歩く前から馬に乗ってね」
「身体を動かしてきたのね」
「遊牧と狩猟で生きてきたから」
「そうした身体になったの」
「何日も食べないでもね」
 それでもというのだ。
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