第三百二十六話 歯は大事その十
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「さっき言った通りお酒も煙草もしなかったし」
「女の人にも清潔で」
「本当に趣味は読書と音楽鑑賞で」
「質素な人だったのね」
「身内贔屓もなかったから」
親戚は閑職に回していたらしい。
「個人としてはね」
「悪い人じゃなかったの」
「実際ドイツを一度は救ってるよ」
あの世界恐慌で経済も治安も崩壊していたドイツをだ。
「雇用も確保して賃金とか労働時間も」
「ちゃんとしたの」
「福祉とかも」
「何か凄くいいことしたのね」
「人種差別政策はしたし粛清もしたよ」
この辺りソ連と同じだ、ソ連もかなり酷い真珠差別政策を行っている。スターリンも多くのユダヤ人を殺している。
「けれど一度は」
「ドイツを救って」
「立ち直らせたから」
「能力もあったの」
「間違いなくね、戦争はしたけれど」
そうして第二次世界大戦を引き起こしたけれどだ。
「一度はドイツを救って」
「真面目な人ではあったのね」
「個人として批判されるところは」
それはだ。
「人種的偏見だけかな」
「趣味もそうしたので」
「それでヒトラーもね」
「趣味があったということね」
「そうだよ、誰でもね」
「趣味はあるのね」
「始皇帝でもヒトラーでもね」
本当に誰でもだ。
「まあ中にはいい趣味じゃないのもあるけれど」
「ギャンブルとか」
「うん、アメリカ海軍のキング元帥なんて」
二次大戦の人だ、アメリカ海軍のトップをして辣腕を振るった。
「ギャンブルと女性とお酒だったよ」
「遊び人だったの」
「軍人の能力は高かったけれど」
このことは事実でもだ。
「口が悪くて人種的偏見もあって」
「それでそうした趣味で」
「どれも歯止めが利かなかったらしいよ」
「それ駄目よね」
「あんまりにも人間性に問題があって」
会議に出たらその会議は必ず荒れたという、それでニトログリセリンとかドライアイスの剣とか呼ばれていた。
「戦争が終わったら」
「すぐにお払い箱?」
「そうなったよ」
辞めることを申し出たら遺留されなかったのだ。
「能力だけで選ばれて」
「それで戦争が終わったら」
「もうね」
「お払い箱ね」
「そうなったんだ」
「それも凄いわね」
「狡兎死して走狗煮られるというけれど」
流石にこの言葉を言った韓信みたいに粛清はされなかったけれどだ。
「いいのは能力だけだとね」
「そうなるのね」
「女の人にもかなり嫌われていたから」
趣味の女遊びの結果であることは言うまでもない。
「パーティーで同席を嫌がられたとか」
「それも相当ね」
「そうした人でね」
「趣味はそんなのだったのね」
「仕事が終わったら」
もうそれこそだ。
「すぐに飲みに行ってね」
「歯止めが利かないで」
「大
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