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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第三百二十六話 歯は大事その七

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「けれど悪いこともあって」
「それでなのね」
「別れもあるんだ」
「そうよね」
「その人は弟さんを失くされてね」
「畑中さんはその人をなのね」
「そしてその悲しみを背負うことも」
 親しい人の死、その悲しみをだ。
「しないといけないことだろうね」
「人は絶対に死ぬから」
「あらゆる生きものはね」
「死を背負うことね」
「あんないい人いないっていう人も」
 それが例え神様みたいな人でもだ。
「死ぬからね、下手したら若くしてね」
「それでもなのよね」
「結婚されてお子さんがまだ小さくても」
 この場合も充分に考えられる。
「それでもね」
「人は死ぬのよね」
「うん、事故や病気でね」
「弟さんみたいなことも」
「あるよ、それで自殺もね」 
 この死に方もだ。
「あるから」
「自殺ね」
「残された人が一番残念がって無念に思うけれどね」
 このことを思うだけで自殺なんてするものじゃないと思う、残された人達ご家族やお友達がどれだけ悲しむか。
「その死に方もね」
「あるのね」
「だからね」
「若くして亡くなることもあるから」
「先立たれることも」 
 このこともだ。
「生きていれば常だから」
「そして死に別れた悲しみをなのね」
「心に留めてね」
 そうしてだ。
「背負って生きていくこともね」
「必要なのね」
「そうだと思うよ」
 その様にだ。
「このことは」
「深いわね」
「けれど生きているなら」
 それならだ。
「やっぱり楽しまないとね」
「悲しいことはあっても」
「それでもね」
 このことは事実でもだ。
「明るく楽しくだよ」
「生きることね」
「遊ぶこともして」
 そうしてだ。
「今みたいに美味しいものも食べて」
「楽しむことね」
「人生はね」
「それがいいのね」
「長いなら長いだけね」
 それだけだ。
「そうすればいいよ」
「悲しいことがあっても」
「それは避けられないから」
 生きている限りはだ。
「もうそれ以上にね」
「楽しい思いをすることね」
「そうあるべきだよ、悪いことばかりの人生なんてね」
 それこそだ。
「つまらないしね」
「悪いことがあったら」
「もうその時はね」 
 それこそだ。
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