第136話
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「っ……そんなことはわかっているさ!だが綺麗事だけじゃ何も変わらない……変えられない、そうだろう!?」
マキアスの指摘に対して辛そうな表情で唇を噛み締めたアーサーは反論した。
「ああ、”一人では”な!」
アーサーの反論に頷いたマキアスはアーサーに近づいてアーサーの胸倉を掴んだ。
「少なくともアンタの目の前にいる男は、現状を良しとなんかしていない!アンタと同じく、姉さんの死をきっかけに歪んで、偏って……それでもリィンやユーシスたちZ組のみんなと過ごした先で、新しい視点を見つけられた!アンタだって見つけられるはずだ――――――そのためならいくらでも手を貸してやる!だってアンタは――――――紛れもなくあの姉さんが選んだ男なんだから……!」
「!!…………………マキアス、君…………」
マキアスの指摘に当時の出来事をふと思い返したアーサーは辛そうな表情で呟き
「マキアス……」
「へへ……」
マキアスの様子をリィンとクロウは見守っていた。
「ハハ……本当に……本当に……大きくなったんだな……なのに私はいつまでも立ち止まって……」
「―――――全くもってその通りですね。」
マキアスがアーサーを離すとアーサーがその場で跪いて寂しげな様子で呟いたその時、ステラの声が聞こえた後ステラがベルフェゴールと共に作業員が入って行った船から出てきてアーサーに近づいた。
「お疲れ、ステラ。作業員たちはどうしたんだ?」
「私の暗示で眠ってもらった後、手足を拘束しただけだから直接危害を加えていないわよ。」
「そうか……転位魔術での先回りといい、ありがとう、ベルフェゴール。」
「うふふ、感謝するのだったら、今夜”ベッドで示してちょうだい♪”」
「どさくさに紛れて、リア充な所を見せつけやがって、このシスコンリア充剣士は……」
ステラの代わりに答えたベルフェゴールの話を聞いたリィンは感謝の言葉を口にし、リィンの感謝に対して妖艶な笑みを浮かべてウインクして答えたベルフェゴールの答えを聞いたクロウはジト目でリィンを睨み、クロウに睨まれたリィンは冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「まさか君は………ステ……ラ………?どうして家出した君が………ここに……」
一方ステラを目にしたアーサーは信じられない表情でステラを見つめた。
「―――――兄様もご存じの通り、私は伯爵家が決めた私の”婚約”に納得できず、家を出た後メンフィル帝国に”亡命”して、自分だけの力で生きていけるようにメンフィル帝国軍の訓練兵に志願して、訓練兵を卒業後正式にメンフィル帝国軍に入隊して……そして今のエレボニアとメンフィルの関係を考えれば、今私がこの場にいる理由はそれ以上説明しなくても
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