第136話
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知事の言葉に頷いたステラは自分の事を説明し、ステラの説明を聞いたレーグニッツ知事は戸惑いの表情でステラを見つめた後マキアスに訊ね、訊ねられたマキアスは複雑そうな表情で答えた。
「そう……か……―――――とりあえず二人とも座りたまえ。」
マキアスの答えを聞いたレーグニッツ知事は静かな表情で呟いた後リィンとステラに着席するように促し、二人はそれぞれ着席してマキアスとクロウと共にレーグニッツ知事と対面した。
「それでステラ大佐の父さんへの”用事”というのは一体……?」
「訊ねてきたタイミングを考えると多分お前と一緒なんじゃねぇのか?」
マキアスがステラに訊ねるとクロウが自身の推測を指摘し
「!えっと……そう……なのか……?」
「はい。マキアスさんの確認したい事というのも、恐らく”国家総動員法”の”徴兵・徴収委員会”に関する”問題”ですよね?」
クロウの推測に目を見開いたマキアスはステラに確認し、確認されたステラは頷いた後マキアスに確認し返した。
「ああ………」
「……ミュゼから少しだけ教えてもらいましたが、ヴァイスラント新生軍がオルディスを奪還するまでその委員会の関係者が問題を起こしていたんですよね?」
ステラの確認にマキアスが頷いている中リィンはレーグニッツ知事に訊ねた。
「うむ、行政機関である”法務省”……そちらに最近になって新設されたという委員会でね。その名の通り、当該法における徴兵・徴収においての権限を担う者達になる。」
「その”委員”の一人が海都に派遣され、法務を執行していたというわけか。それも――――――貴族”だけ”を狙い撃ちにするかのように。」
レーグニッツ知事の話に続くように答えたマキアスは真剣な表情で呟いた。
「ああ……ヴィンセント君のご実家、フロラルド家からの確かな情報だ。私の目の届かない所で、総動員法で取り決められた範囲を超えた財産徴収を行っていたらしくてね。中には破産寸前までに追い込まれた貴族もいるらしい。」
「それは……いくらなんでもやりすぎですね。貴族に対する私怨のようなものも感じられる気がするんですが……本当なんですか?その委員”本人”も貴族出身というのは。」
「……………………」
レーグニッツ知事の話を聞いたリィンは呆れた表情で首を横に振った後真剣な表情で訊ね、ステラは目を伏せて黙り込んでいた。
「……ああ、間違いない。かつてカイエン家に連なる縁談話もあった、伯爵家の御子息になる。――――――それも、オルディスの統治がヴァイスラント新生軍に移った今でも続けているようだ。」
「今の状況でもなお、”彼”がそんなことを……」
「一体何の為に………」
「おいおい……自分にとっての敵
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