第十八話 クリスマスの光その三
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「けれど今日はね」
「わかったよ。じゃあね」
「希望和食も好きだよね」
「うん。おばちゃん達もいつも作ってくれるしね」
「よかった。じゃあ一緒に食べようね」
「それでどんなのかな」
具体的にどういった料理が出るかとだ。希望は千春に尋ねた。
「何が出て来るのかな」
「鍋だけれど」
「あっ、鍋なんだ」
「鶏肉のお鍋だよ」
「ふうん。鶏肉の」
「水炊きのね。それだよ」
「へえ。水炊きなんだ」
水炊きと聞いてだ。希望は。
すぐに笑顔になってだ。こう言ったのだ。
「そうなんだ」
「そうだよ。希望鶏肉とかお鍋も好きなんだ」
「鶏肉に。お野菜が一杯入っててね」
「あったまるしね、身体も」
「うん、だからね」
「千春も好きだよ。美味しいし身体もいいし」
「だからいいんだよね」
希望も笑顔で千春に応えた。そうしてだった。
二人で楽しく話をしながらその水炊きが来るのを待った。やがてだ。
まずは土鍋が来た。その中にはお湯と出しの昆布がある。一緒に持って来られた焜炉の火で沸騰しだしが取られる。それからだった。
鶏肉や野菜に茸、糸蒟蒻が入れられていく。二人でそういったものを箸に取り椀に入れて食べていく。その鶏肉を食べながらだ。希望は笑顔で千春にこう言えた。
「美味しいよ」
「そうだよね。あったかいし」
「うん、とてもね」
「それにね。最後はね」
「雑炊だよね」
「それもあるからね」
千春も言うのだった。
「だから凄く温まるから」
「お鍋っていいよね」
「冬はね」
本当にだ。それがいいと言う千春だった。
「だから一緒に食べよう。けれど明日は」
「クリスマスだからね」
「和食じゃないのね」
「まずはあのお店に行こう」
「あのレストラン?」
「そう、実は予約してるんだ」
先に二人で行ったあの商店街のレストランだ。そこに行くというのだ。
「今日話そうと思ってたんだ。それでそこでね」
「プレゼント?」
「それも用意してるから。あとクリスマスだから」
本当に希望にとってクリスマスは特別な日になっていた。これまではそうでなかったがそうなったのはやはり千春と一緒になったからだ。それ故だった。
「ケーキもね。用意してるよ」
「レストランで?」
「そう。元々ケーキもあるお店だけれどね」
デザートとしてだ。最初からあったというのだ。
「それもあるから」
「じゃあレストランとケーキと」
「プレゼントもね」
「どれも楽しみにしておくね」
「そうしてくれたら嬉しいよ」
「じゃあ千春も言うね」
希望のそうした話を受けてだ。千春もだった。
笑顔でこう
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