第十八話 ゴールデンウィークを前にしてその四
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「やっぱり」
「それがなのよ」
「気をつけないといけないことね」
「弁えることよ」
「親しい仲でも」
「そう、そこまでするとね」
「流石に嫌になるわね」
咲はさらに言った。
「どんな親しい人でも」
「そうなるわね」
「だからよ、ちゃんと遠慮もね」
この感情もというのだ。
「持つことよ」
「人としてそのことも大事ね」
「そう、まあここまで無神経で図々しい人も」
「そうはいないわね」
「ここまでいったら破滅まですぐかもね」
愛はこうも言った。
「奈落に落ちるのもね」
「落ちるの?」
「そこまで図々しくて誰かに好かれたり認められたりする?」
「それは」
咲もそれはと述べた。
「やっぱりね」
「ないわよね」
「皆から嫌われるわ」
「それで他のマイナス面も」
図々しい、無神経なだけでなくというのだ。
「絶対に出るから」
「そこまで酷い人は」
「どうせ自分しかなくなってるから」
「それでなの」
「もう人として徹底的に落ちていて」
「皆から嫌われていて」
「それで感謝の気持ちもなくて」
そうしてというのだ。
「不平不満ばかり言って努力しない」
「考えてみたら」
咲は愛の言葉をここで一旦頭の中で思い出して述べた。
「お邪魔しますも言わないで大飯食べて勝手に人の部屋入ってお風呂入って寝て朝ご飯食べて帰るなら」
「感謝してると思う?」
「いつもそうよね」
「だから今日行くよ」
「そう言って平気で来るのね」
「そんなことで来る人が感謝してるか」
「そんな筈ないわね」
咲も確信した。
「やっぱり」
「そうでしょ、それで根拠もなくね」
「根拠もなく?」
「尊大だったりするのよ」
そうした輩はというのだ。
「何も出来ないのに」
「それでも尊大で」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「ちょっとしたことで不平不満ばかりで努力しないの」
「どうしようもない人ね」
「もうそうなってるから」
そうした行為をする輩はというのだ。
「もうね」
「奈落に落ちるのもなの」
「すぐかもね」
「そうなのね」
「そう、だから咲ちゃんもね」
こう彼女に言った。
「絶対にそうした人にもね」
「ならないことね」
「遠慮と謙虚もね」
こうした徳分もというのだ。
「持ってね、そして思いやりとか気遣いもね」
「持つことね」
「さっき話した人なんて幾つでもね」
例え何歳でもというのだ。
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