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イベリス
第十八話 ゴールデンウィークを前にしてその一
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               第十八話  ゴールデンウィークを前にして
 咲は愛に携帯で両親との会話のことを話した、すると愛は笑顔で応えた。
「こちらもね」
「いいのね」
「ええ、叔父さん叔母さんとね」
 即ち咲の両親と、というのだ。
「お話したいわ」
「お姉ちゃんもいいのね」
「やっぱり近い人に誤解されてるとね」
 どうにもというのだ。
「私もどうにもだし」
「だからなのね」
「ええ、それじゃあね」
 是非にと言うのだった。
「お話させてもらうわ」
「それじゃあね」
「今度私からお邪魔するから」
 咲の家にというのだ。
「それでじっくりお話するわ」
「そうするのね」
「襟を開いてね、その後でね」
 愛はさらに言った。
「飲むわよ」
「お酒もなの」
「お酒を飲んで」
 そうしてとだ、愛は従妹に話した。
「そうしながらさらにお話してお互いに理解し合うの」
「それで飲むの」
「だからね」
「お酒も飲むのね」
「お酒あるわよね、なかったら持って行くわよ」
「お父さんもお母さんも好きだからあるわよ」
 咲はそれはと答えた。
「煙草は吸わないけれどね、二人共」
「なら大丈夫ね、じゃあ終わったらね」 
 その襟を開いての話がというのだ。
「それからね」
「お酒を飲みながらなのね」
「もっとお話するから」
 こう言うのだった。
「それで私のことわかってもらうわ」
「そうするのね」
「私も悪いことはしないつもりだから」
 咲自身もというのだ。
「別にね」
「そうよね、お姉ちゃんってファッションだけで」
「下着は白でね」 
 ここでもこのことを言うのだった。
「それでだから」
「そうよね、じゃあね」
「ええ、ゴールデンウィーク前にそっちにお邪魔するわね」
「それじゃあね、そう言えばお姉ちゃんってちゃんとうちに来る時お邪魔しますって言うわね」
「当たり前でしょ」
 常識だという返事だった。
「だって人様のお家に入るのよ」
「それならなのね」
「お邪魔しますって言って」
 そうしてというのだ。
「謙虚にする」
「そうするものなのね」
「だからね」
 それでというのだ。
「私だってね」
「ちゃんと言うのね」
「それないと厚かましいわよ」
「やっぱりそうよね」
「人のお家に今日行くって言ってお邪魔しますとも言わないでふんぞり返って来て勝手に人のお部屋入って本漁ってご飯遠慮なくたらふく食べてお風呂入って寝て朝ご飯食べて帰ったら物凄く腹立つでしょ」
「それ図々しいにも程があるでしょ」
「それが親御さんがおられるお家でもね」
「独立していたらないわね」
「そんなことしないから」
 絶対にというのだ。
「私はね」
「そうなのね」
「だからね」

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