第三百七十五話
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第三百七十五話 塾で話すこと
赤音は塾で友人達に姉のことを話した。
「それで朝はね」
「赤音ちゃんとお風呂入ってたの」
「そうだったの」
「それでずっとなの」
「赤音ちゃんが出てから入ってたの」
「そうなの。流石にお昼は大学に行ったと思うけれど」
それでもというのだ。
「夜は飲んでね」
「朝は入って」
「それで大学に行ったの」
「そうだったのね」
「いや、奇麗で頭よくて」
姉を自慢する言葉も出した。
「私に何かと教えてくれるけれど」
「それでもなのね」
「お酒は好きで」
「飲むとなのね」
「もう凄く飲んで」
そうしてというのだ。
「飲んだ次の日は」
「絶対にお風呂に入って」
「それですっきりする」
「そうなのね」
「大体飲み過ぎなのよ」
葵のことをこうも言った。
「お顔真っ赤にして飲むんだから」
「それで飲んで寝て」
「朝お風呂に入って」
「それで学校行くのね」
「大学に」
「そうしてるのね」
「お酒飲まなかったらいいのに」
赤音はこうも言った。
「それがね」
「お酒好きで」
「それで飲んで」
「そうしてなのね」
「それさえなかったら」
本当にという口調での言葉だった。
「いいのに」
「赤音ちゃんよくそう言うわね」
「お姉さんがお酒好きでなかったら」
「そう言うわね」
「どうしてもね」
そこはというのだった。
「思うわよ」
「赤音ちゃんとしては」
「そうなのね」
「どうもね」
塾でこうぼやいた、そのうえで塾の授業が終わると姉がいる家に帰るのだった。
第三百七十五話 完
2021・6・9
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