第三章
[8]前話
「三毛の娘達はマリ=ビーンズ、リンダ=ビーンズってね」
「名付けたね」
「マリーとリンダはいいけれど」
「マチルダが」
「沢山の病気もあるし」
それでというのだ。
「治療の時に気持ちだけでもね」
「リラックスしていると」
「違うから」
それでというのだ。
「私考えてるけれどこれをね」
「ぬいぐるみだね」
「これをマチルダにプレゼントして」
紫の子羊のぬいぐるみを出して話した。
「そうしてね」
「そのうえでだね」
「マチルダの心を癒して」
「気持ちをリラックスさせて」
「治療も受けさせてご飯も」
「それもだね」
「食べてもらいたいけれど」
「やってみよう」
是非にだ、夫も頷いてだった。
早速マチルダにぬいぐるみをあげた、すると。
マチルダはそのぬいぐるみを離れなくなった、そうして。
妻の狙い通りリラックスしてだった、ご飯を食べて治療も順調に進み。
すっかり元気になった、そして。
「ニャア」
「ニャンニャン」
「ミャウン」
姉妹達とも一緒にいる様になった、しかも。
家に以前からいた雌のゴールデンレッドリバーのフラワーともだった。
「ワンワン」
「ニャンニャン」
すっかり仲良くなった、そしていつもだった。
ぬいぐるみと一緒だった、妻はその光景を見て言った。
「よかったわ」
「狙い通りになったね」
「ええ、ぬいぐるみと一緒にいて」
「すっかり気持ちがリラックスしてね」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「身体もよくなって」
「元気になってね」
「家族とも打ち解けて」
「何もかもがよくなったわ」
「ぬいぐるみは癒してくれる効果があるから」
気持ちをだ、妻は話した。
「だからね」
「マチルダも救ってくれたんだね」
「ええ、そして実際にね」
「そうなってだね」
「よかったわ、じゃあこれからも」
「マチルダはぬいぐるみと一緒だね」
「そうしてもらうわ」
夫に笑顔で話した、そして。
後日彼女はSNSでポニョのことを知って彼の家族とそちらで交流を深めた。そしてお互いに猫とぬいぐるみのことで話に花を咲かせたのだった。
子猫とぬいぐるみ 完
2021・8・24
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