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私の中に猫がいる 完結
2-?
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んなに女の子として育てられたんだわ だって、山伏も男の人ばっかでしょ」

「それは、意味深だね 飛躍しすぎじゃぁない?」

 私、変なこと言ってしまったと、後悔して、多分、顔を紅くしていたんだと思う。帰り道は下り坂で、私、何回か滑りそうになって、早坂さんの腕に掴まっていた。

「早坂さん 帰りはケーブルで良い?」

「そうだね 転んで、泥だらけになっちゃぁ大変だからね」

 下りてきて、お昼をだいぶ過ぎていたが、河原町で天ぷら屋さんに行きたいので、その前に、何か少し食べようってなって、私は、ぜんざいを選んだ。

「早坂さんって、大学の時、どこに住んでいたんですか?」

「出町柳の近くでね 酒屋の倉庫の2階に住まわせてもらっていたんだ 殆ど、自炊はしてないけどね」

「えー 不健康そう」

「うん でもね 昼は学食で安いし、ガッツリだったし、配達先でも色々お世話になったしね」

 その後、河原町に行って天ぷら屋で食事をして出た後、

「もう、少し入るかい? 軽く、餃子とビールを飲みたいな」

「いいですよ 行きたいところあるんですか」

「うん 大学の時、先輩に連れられて、それから、魅せられてね」

 お店に入ると、早坂さんはさっさと2階に上がって行った。窓からは川が見えて、寒いだろうに、その川側を歩いているカップルとか川に向かって座ってるグループなんかが居た。もう、私、お腹いっぱいだったけど、皮が薄くて、なんだか食べれちゃった。ビールも・・

 ちょっと、浮かれていた。ちょっと陽が落ちて、暗くなりかけていた。私から

「鴨川歩きたい」と、言って誘ったら、私の手をつないでくれて、川に下りていってくれた。だけど、私、後ろから腕を組んでいったら、手を握りしめてくれて

「寒くない?」

「ううん 少し、酔っているし、こうやっていると温かい みんなもこうやっているもんね」

「すずりさんとこんな風に歩けるなんて、夢のようだよ とにかく、君は僕にとって、天使のようなもんだよ」

 私、早坂さんに近づいてきたのかも・・

 





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