第六百二十六話 皇室と茶道その八
[8]前話 [2]次話
「ですから」
「それで、ですね」
「どうしてもです」
「併合した日本に向かいますか」
「そうです」
その通りだというのだ。
「あの国は」
「そういうことですね」
「しかもです」
部員はさらに話した。
「元々日本を下に見ています」
「あれですね、華夷秩序」
「あの国にだけは今も存在していて」
「日本は下ですね」
「もう自分達が一番上を思っていまして」
「かつては中国がそうだったのが」
蝉玉が言ってきた、その中国人の彼女が。
「それがですね」
「はい、それがです」
「変形して」
「韓国が一番になって」
「日本はですね」
「下にあるので」
そう考えていてというのだ。
「余計にです」
「日本に色々言うんですね」
「韓国は王でした」
部員はこのことも言った。
「かつては」
「皇帝じゃなかったですね」
「大韓帝国はありましたが」
十九世紀末から二十世紀初頭まではそうだった、李氏朝鮮を日本が独立させてそうした国名にささえたのだ。
「ですが」
「それでもですね」
「その歴史の殆どは」
「今みたいに共和制になるまでは」
「王制でした」
皇帝でなくというのだ。
「そうでした」
「だからですね」
「余計に日本に向かいます」
「王と天皇つまり皇帝の違いですね」
「格下の筈の日本が皇帝を戴いていて」
その天皇をというのだ。
「歴史もあり国力もです」
「ずっと高いですね」
「そして国際的地位も」
「ずっと上ですね」
「しかも併合されて統治された」
その歴史もあってというのだ。
「兎に角です」
「日本にですね」
「思うところがあります」
「自分達も皇帝がいたんですが」
菅はその歴史を語った。
「もうそれなら」
「同格ですね」
「そう思っていいんじゃないかと」
「そこがです、日本に皇帝と言われてです」
「皇帝になったからですか」
「しかもそののちに皇帝となった李氏王室は日本の皇室に入りました」
このことも言うのだった。
「ですから」
「あの王家については」
「皇帝、皇室とはです」
「思っていないですか」
「そうなのです」
こう話した。
「それで兎角です」
「日本に思うところがあって」
「ああした行動に出ます」
「迷惑ですね」
「韓国の方がおられないので言えますが」
部員はこう前置きして語った。
「かなりですね」
「本当にそうですね」
菅も日本人として答えた。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ